神護寺展

東京国立博物館で開催されている、

創建1200年記念特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」

に行ってきました。

創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」/2024年7月17日(水)~9月8日(日)/東京国立博物館 平成館(上野公園) (yomiuri.co.jp)

 

 

■開催期間と会場

 東京国立博物館 平成館 特別展示室
 2024年7月17日(水) ~ 2024年9月8日(日)

 

■開館時間

  9:30~ 17:00 

  ※金曜・土曜日は午後7時まで(ただし8月30日・31日は除く)
  ※入館は閉館の30分前まで

 

■チケット

事前予約不要です。

チケット:創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」 (yomiuri.co.jp)

 

当日券

一般   2,100円

大学生  1,300円

高校生    9,00円

※中学生以下は無料。

 

当日券は正門チケット売り場で購入できます。

 

■神護寺について

京都の北西部、高雄にあり、和気清麻呂が建立した高雄山寺を起源とし、1200年以上の歴史を持ちます。唐で密教を学んだ空海が帰国後、活動の拠点としたことから真言密教の出発点となりました。天長元年(824)に、高雄山寺と、同じく清麻呂が建立した神願寺という2つの寺院が1つになり、正式に密教寺院として神護国祚真言寺(神護寺)が誕生。空海入定後、火災などで荒廃しましたが、後白河法皇、源頼朝の支援を受けた文覚の尽力により復興を果たしました。室町時代から紅葉の名所として知られており、いまでも神護寺の四季の美しさは訪れる人々を魅了しているそうです。

 

  みどころ

 

■出品目録

list_ja.pdf (yomiuri.co.jp)

 

■みどころ

展覧会紹介:創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」 (yomiuri.co.jp)

 

■伝源頼朝像(国宝 鎌倉時代13世紀)

思ったより大きいです。実物大に近いくらいだと思います。

(伝)になったのは仕方ないですが、新たな古文書が発見されて(伝)が取れて「源頼朝像」に戻らないかな、と個人的に期待しています。

 

書道関連

■風信帖(国宝 空海筆 平安時代9世紀)

書道経験者なら一度は臨書したことがある風信帖。実物を見たのは初めてです。平日で人も多くなかったので、じっくり拝見できました。他にも食い入るように見ていた方が何名もいましたが、きっと書道経験者に違いないと思います。

 

■灌頂暦名 (国宝 空海筆 平安時代 弘仁3年(812))

空海が高雄山寺で金剛・胎蔵両界の灌頂を授けた時の人名を記録した手記だそうで、処々書き直しているのは、メモ書きだったからとのこと。メモ書きだとは思えないほど素晴らしい作品ですが、言われているように顔真卿の書風に似ているような気がします。

 

■尺牘(久隔帖) (国宝 最澄筆 平安時代 弘仁4年(813))

現存する唯一の最澄自筆書状だそうです。最澄の筆は初めて見ましたが、空海と比較されると辛かっただろうなぁと少し同情します。

 

曼荼羅と赤い釈迦如来像■両界曼荼羅(高雄曼荼羅) (国宝 平安時代9世紀)

金剛界と胎蔵界、密教のふたつの世界観を図示したのが両界曼荼羅だそうです。

高雄山神護寺に伝わったため、「高雄曼荼羅」と呼ばれる本作品は、4メートル四方の大きさを誇る、空海在世時に制作された現存最古の両界曼荼羅です。江戸時代以来、およそ230年ぶりに修理されたそうです。大きさに圧倒されます。

別室で曼荼羅についてのデジタル解説があるので、それを見てもう一度見てみるのもおすすめです。(混雑していなければ、ですが)


■釈迦如来像 (国宝 平安時代12世紀)

第2会場入ってすぐに展示されています。

 

 

仏像

■虚空蔵菩薩(国宝 平安時代9世紀)

現存最古の「五大虚空蔵菩薩坐像」だそうです。

丸い台座に法界虚空蔵を中心に4体が前後左右に並ぶ曼荼羅本来の整然とした配置で展示されていました。

もちろん触ることはできませんが、手を伸ばせば届きそうなほどの近い位置で拝顔できます。

●こくんぞさん

熊本県荒尾市の四山神社では「こくんぞさん」というお祭りが年2回(2/13、9/13)あります。虚空蔵菩薩と関係があるのでは?と思い調べてみたところ、この神社には6世紀後半に造られたとされる四山古墳があり、虚空蔵菩薩が降臨された地と言われているそうです。

四山神社 | 観光スポット | 【公式】熊本県観光サイト もっと、もーっと!くまもっと。 (kumamoto.guide)

 

■薬師如来立像(国宝 平安時代 8~9世紀)

薬師如来は温和な顔をされているイメージですが、神護寺の薬師如来は厳しく、威厳ある顔をされています。

他の仏像を従えて、展示されていました。

 

■二天王立像 (平安時代12世紀)

最期に展示されている、この仏像のみ撮影OKでした。

 

■グッズ

図録/グッズ/音声ガイド:創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」 (yomiuri.co.jp)

 

・図録 2,800円

・梵鐘クッション

・ぬいぐるみキーチェーン(五大虚空蔵菩薩坐像密教法具)

・ぬいぐるみキーチェーン(薬師如来立像)

・かわらけクッション

・蝶型クッション(重要文化財「紺紙金字一切経経帙」の印象的な蝶型の金具をモチーフにしたぬいぐるみ)

・アクリルスタンド(国宝 本尊「薬師如来立像」や「十二神将立像」が立ち並ぶ)

 

グッズは写真OKだそうでインスタで拡散してくださいと書かれていました。

 

  感想

京都には何度も行ったことがあるのに、これまで神護寺のことは全く知らず、かわらけ投げのお寺があるらしい、程度の知識しかありませんでした。

最近、和気清麻呂の名前を何度か耳にしていたのですが、神護寺の創建にも関わっていたとは知らず、今回、急にこの神護寺展に行きたくなったのも何だか不思議な縁を感じました。

今度、京都に行く際には、ぜひ神護寺にも参拝したいと思います。