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絵師 高橋天山ブログ

日本画家が語る日本文化の素晴らしさ
菱田春草を語る

月に雁


定番のテーマです


冷たい空気を感じるのは、冬に飛来するイメージがあるから?


少し雲に翳ったお月様は


ほのかで、しかも、確かな光を放っています。


空間の広さが素晴らしい


現代日本画が見失った尊い世界がココニ



羽音が聞こえてきます




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いかめしく佇立する木立


トゲトゲした相貌


朝輝に立ち向かうかのよう・・・・



澄み切った空気


冷たい空


陽光のありがたさ






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淡いほのかな紅色が美しい




【雪の山】


降り積もった山の雪が、少し解けて


また新雪がかかる


また少し解け


また降り積もる・・・


ある日、久々に雪の晴れ間が訪れ


樹木を覆っていた雪が落ちて


ひと時の安らぎ


群れ飛ぶ小鳥たち


まだ春は・・・・遠い、?





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清らかな雪の山




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しなだれかかるような常葉の松が枝に、


守られているように水に浮かぶ水鳥


静謐な色彩、音が聞こえない・・・


かといって、決して死んだ世界ではない、


命が冬を謳歌している? 冬を耐えている?


そのどちらでもなく、



・・・美しい。








【杉木立】


ナントも地味な、しかし、深さをたたえた静かな作品です。


ちょうど今頃、師走も押し迫って、慌ただしく時が流れるのだけれど・・


人間の日常に反して、自然は、密かに春を待っている。


誰にも知られないような冬枯れを示して・・・・・


杉木立は一年で最も赤くなっているのです・・・が。





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【秋宵】  


 秋の陽はつるべ落とし・・・夜長の始まり、秋の宵・・・・春の宵は、良く画題とされて、朧月、に桜の花びらを散らせる、とか。・・・・

作例が多いもの。しかし、秋の宵というのはごく少ないテーマです。

何故って・・・少し寂しいんですね。人恋しい季節ですから・・・あまりやらない。

春草は此の画題を寂しくないような表現としての模範解答を提出しました。








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【松林月夜】

 同じ月夜でも、これは思索的。何かの故事に出てきそうなロバにまたがる老師?? 黒い月はオソラク、銀が酸化した?のだと、思いますが・・・・春草のことですから、わざと黒く描いたのかも・・・実物を未だ観た事がないので断定は出来ません。






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 【夕の森】

 これも、オソラク、秋の夕だと思います。巣に帰る鳥の群れ、杉林のこんもりとした重なりがいかにもわびしい・・・・澄み切った夕凪の空気がヒシヒシと迫ってきますね。






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【紅葉山水】


コチラは明らかに谷間の秋景。明快な紅葉です。


赤味を引き立てるグレーの諧調が美しい。!!






紅葉狩




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江戸中期か?


慶長時代の髪型でしょうか・・・・

良いものです。


紅葉を逆光で黒く扱っているのでしょう。秋の夕日はつるべ落とし、一日秋晴れを楽しんで、紅葉を愛でて、風雅を楽しんだその帰り道・・


人生の喜び、大げさに言うとこの地球に生まれた嬉しさ?さえ感じるではありませんか・・・・


これも説明は要らないのですが・・・・



早く家路を辿って、夕ご飯の支度しなくちゃ!っていう庶民感覚もありますよね。しかし、品の良い事・・・・・。



肝心の紅葉を黒く描いた事で却って深さが出ているのです。


凡庸なテーマを非凡に表現した典型ですね。





秋の雁の作品を・・・


月に雁、という常套句がありますね、切手で思い浮かぶ方もおられましょう。


月は無くとも、雁の舞い飛ぶ姿を古来日本人は楽しんで来たのです。


その楽しむ心に染みるような作品をご紹介します。




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説明?

いりませんね・・・・・







野分のあと、いよいよ秋が深まって、芸術する心がときめく頃。


春草の菊慈童をもう一度採り上げて見ましょう。



仙境に住まう慈童のディテール・・・




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水辺に佇むこのえもいわれぬ、不思議さ・・・・

不気味とも違うし、超越でもないし、この世のものとは思われず・・・


仙境に佇む。という言葉だけではいかにも軽い感じがしてしまうほどの深さ。





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さらに拡大してみましょう。




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足元の落葉は、おもいきり地味・・・

が、その地味さ加減が、慈童の神秘感を引き立てる・・






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渓声が響き渡る奥山の仙境・・・





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紅葉を観る?、朧な異次元を見つめる?






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細部にはこんなに可愛らしい小菊が・・・・





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もう一度全体像を・・・・・


弱冠24歳の作品ですよ!!!

これは、世界に冠たる大和絵の一頂点と言える名作です。


つまり・・・・・                     ・・・・・・。










先回、美人画を少しご紹介しましたが、人物にしても、鳥、獣、・・・・・


何にしたところで・・・・・生命描き出せる菱田春草に、死角はないのです。



秋の気配をさせながら、要所に点景を込めて、おおらかに、堂々と、深々と、謳い上げてゆくそのお手並みを拝見いたしましょう、


いずれも、クローズアップした部分図ですが・・・・




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筏(いかだ)流しの、重労働の帰りでしょうか・・景色にうっとりする気配がよーっく、感じられますね・・





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紅葉のなかの、大瑠璃鳥・・・




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芦辺に舞い降りようとする、シギ・・・・





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子犬・・・これは春景ですが、





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渓谷の野猿・・・・全体像ですね。

秋の渓間を良く感じさせてくれます。





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月下の狐・・



命の不思議さを、余すところ無く描き出してしまうのです・・




【夕の森】


しみじみと暮れ行く気配を存分に楽しませてくれるではありませんか・・・










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