自分の健康を守るための「断食のやり方」について、初心者の人でも、安心して安全に実践できる断食のやり方を、詳しく解説していきます。

①断食のやり方の種類
②断食の始め方、断食前日までの注意点
③断食中の飲み物
④断食後の回復食の進め方
⑤回復食から普通食への移行の仕方
それでは、順を追って解説します。

①断食のやり方
断食のやり方には、いくつかの種類がありますので、ご紹介します。
断食には、長期で行う断食と、短期で行う断食があります。
まず、「短期間断食」とは、
1週間以内の断食のことで、通常は水やジュースのみを摂取して行います。
1週間以内の断食でも、体内のデトックスを促し、代謝を改善する効果は十分にあります。
「長期間断食」とは、
1週間以上の断食のことで、数週間から数ヶ月間に渡って行われる断食方法です。
生死に係わる危険を伴う場合もありますので、10日間以上の断食を行う場合は、医師や専門家の監督の下で行うようにしましょう。
また、水の補給が重要であり、人によっては、塩分などの電解質の補給も必要になります。
長期間断食は、短期間断食よりも遥かに断食の効果が高く、全身の細胞を活性化させ、体質改善や病状回復を促進し、排毒効果も大いに高まります。
断食を開始する前に、何日間の断食をするのか、先に計画を立ててから開始するようにしましょう。

また、断食のやり方の種類には、「インターミットント断食」というものもあります。
これは、断食の期間と、食事の期間を定期的に交互に行う方法です。
その代表的な方法には、【5対2法】や【16対8法】などがあります。
「5対2法」とは、週に2日間断食し、残りの5日間は通常通りの食事を摂るやり方で、これは1週間のスパンで考えます。
「16対8法」とは、1日毎のスパンで考えるやり方です。
夜から翌日昼前頃までの16時間の断食と、昼前頃から夕食時までの8時間の食事期間とを、交互に繰り返すというやり方です。
例えば、19時までに夕食を摂り、その後16時間は断食し、次の食事は翌日11時のブランチにする、といったやり方です。
ブランチの時間から夕食の時間までの8時間の食事期間は、通常、何を食べてもよいとされています。
その他のやり方には、1日1食にして、食事以外の時間は飲み物だけ、という方法もあります。
どの方法でも、体重管理や代謝の向上、体力増進などの効果は、ある程度、促せます。

それから、断食中に摂取する飲み物によっても、いくつかの断食方法があります。
まずは「水断食」。
水だけしか飲まない断食方法です。
一般的には、24時間から数日間行われています。
これは、古来から主に行われてきた断食方法で、他の断食方法よりも、一番、断食の効果が高く、全身の細胞の活性化、体質改善や病状回復の促進、排毒効果も大いに高まるやり方ですが、体内に入れるものは水だけですので、その分、空腹感も高まり、難易度が高くなります。
それから、「ジュース断食」。
新鮮な果物や野菜から抽出したジュースと水のみを摂取する方法です。水だけの断食よりも、遥かに容易にでき、やり易い方法です。これも通常では、24時間から数日間行われます。
消化器官にかかる負担を減らすことができ、体内の排毒効果も促せますが、このジュース断食には、1つ注意点があります。
野菜や果物の皮や繊維の部分まで一緒にミキサーにかけてジュースにすると、ドロドロのジュース=スムージーになりますよね。
このドロドロのスムージーが胃や腸に入ると、水分ではなく、固形物が入ってきたのだと胃や腸が認識し、胃や腸は通常の食事と同様に消化吸収の働きを行いますので、胃や腸などを休めることが出来ず、消化器官の負担を減らすことが出来ません。
またその分、体内の排毒効果も弱まってしまいます。
胃や腸を休ませて、消化器官にかかる負担を出来る限り減らし、体内の排毒効果をしっかり促すためには、野菜や果物の繊維やカスの部分を取り除いた水分だけのジュースの方が、排毒効果は遥かに大きくなります。
ですから、出来ればドロドロのスムージーをガーゼで絞ったり、スロージューサーを使用したりして、野菜や果物の繊維やカスの部分を取り除いた、水分だけのジュースを摂取することをお勧めします。

②断食の始め方、断食前日の注意点
外出すると、外食したくなったり、断食しにくくなる場合もあるので、休日などを利用して、家の中で睡眠、入浴、読書、ストレッチなどをして、ゆっくりと体を休められる日に断食を行うことをお勧めします。
断食の前日までに、水やその他の飲み物の準備や確保を十分にしておきましょう。
それから、断食前日の夕食は、脂っこい食べ物や、肉類などを減らし、食事全体の量も、やや少な目にした方が、翌日の断食がスムーズになり、よりやり易く始められます。

③断食中の飲み物
水だけを飲む水断食の場合は、小まめにしっかりと水を飲むようにしましょう。
水道水をそのまま飲むよりは、浄水した水か、もしくは湧き水などの天然水を飲むようにしましょう。
断食中は、塩分不足になりますので、短期間断食であっても必要であれば、塩水を飲んだり、直接、塩を少量なめたりしてもいいでしょう。
食塩は化学物質ですから、出来るだけ避け、天然塩(あら塩や岩塩など)を使うようにしましょう。
ジュース断食の場合は、先程の説明のように、野菜や果物の繊維やカスの部分を取り除いた、水分だけのジュースを飲んだり、水もしっかりと飲む方が、排毒効果は高まります。
紅茶や日本茶、ハーブティーなども飲用可能です。
塩分補給のために、昆布茶や具の入っていない味噌汁の汁だけを飲むことも可能です。
昆布茶は、化学的に製造されていないもので、天然の昆布を粉末にしたものがお勧めです。

断食を始めると、通常の濃度のみそ汁やジュースなどの塩味や甘みが、とても強く濃く、感じることが多いですので、塩味や甘みが濃く感じられた場合は、水を加えて通常の半分くらいの濃さにしてから飲むといいでしょう。
空腹感を感じた時は、水をしっかりと飲み、ジュース断食の場合は、ジュース、紅茶、日本茶、ハーブティー、具の入っていない味噌汁の汁だけ、昆布茶などを飲み、空腹感を満たすといいです。
飲み物だけでは満腹感が持続する時間が短く、空腹感が早く出始めますが、空腹感が出たら我慢せずに、また水やジュースなどを飲んで空腹感を満たすと、断食のストレスを軽減でき、断食をより楽に進められます。
食べ物の固形物を食べなくても、人間は飲み物だけでも意外と満腹感が得られるということに気づくでしょう。
ですので、それをフルに活用しましょう。
また、断食を何度も繰り返し行い、食養生がどんどん進んでくるにつれて、断食中の空腹感も減っていきます。
それから断食中は、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を取り入れたり、日光浴をしたり、塩や重曹を入れて入浴をすると、デトックス効果が更に高まるのでお勧めです。

④断食後の回復食の進め方
断食後は、急に普通食に戻さず、断食をした日数とほぼ同じ日数で、回復食を摂る期間が必要になります。
断食後に、この回復食の期間を省いて、すぐに普通食に戻してしまうと、断食中に「お休みモード」になっていた胃や腸などの消化器官が、いきなり「働けモード」に切り替えを強いられるため、非常に胃腸に無理をさせてしまうことになり、ひいては胃腸の疲労や悪化に繋がります。
また、胃腸などが消化吸収の働きを急激に盛んに行い、脂肪やエネルギーを蓄積するため、太りやすくなり、食欲中枢が刺激されて、食欲や空腹感も高まるので、食べ過ぎてしまい、体重や健康のリバウンドに繋がる場合もあります。
ですから、断食後の回復食は、断食中よりも、更に重要なものなのです。
断食をした日数とほぼ同じくらいの日数をかけて、回復食の日数もしっかりと取ることが必要です。
例えば、3日間の断食をした後には、3日間の回復食を摂り、その後、普通食に戻していくといったやり方です。

回復食のポイントは、4つあります。
柔らかいもの、薄味のもの、甘過ぎないもの、脂っこくないもの、この4つです。
断食をすると、胃や腸がお休みモードになり、その上、胃が小さくなっていますので、回復食の1日目は、急に硬いものを食べたり、たくさん食べ過ぎたりするのはよくありません。
回復食1日目は、特に柔らかいもの、薄味のものを、少量ずつゆっくりと時間をかけて、よく噛んで食べるようにしましょう。
回復食1日目にお勧めの食べ物は、しっかりと煮込んだ野菜が入った味噌汁です。
胃が小さくなっているため、少量だけでも満腹感が早く出てきて、たくさんの量を食べることが出来ないと思いますが、少量しか食べていない分、その後の空腹感が出るのも、また早くなります。
空腹感が出たら我慢せずに、しっかりと煮込んだ野菜が入った味噌汁を、その都度、食べても大丈夫です。
よく、回復食には重湯やお粥がいいと言われていますが、回復食の初日や2日目に炭水化物を食べ過ぎてしまうと、食欲が急激に高まり、もっともっとと、更に食べたくなって食べ過ぎてしまう場合があります。
その上、胃や腸が急に消化吸収モードになり、太りやすくなる期間ですので、炭水化物は注意しながら食べる必要があります。

回復食の1日目にお粥を食べる場合は、上澄みの重湯だけを食べ、ご飯粒の入ったお粥は2日目以降に食べることをお勧めします。
お粥に天然塩(あら塩や岩塩など)を加えると、味に深みや塩味が加わり、最高においしく感じられます。
回復食の最終日までは、しっかりと煮込んで柔らかくした野菜や、野菜と果物のジュース(=スムージー)などをメインに食べて空腹感を満たし、炭水化物は少量にしたほうがいいでしょう。
味噌汁の他にも、味付けの薄いコンソメスープやトマトスープでも構いません。
断食や回復食の日数にもよりますが、1日目よりは2日目、2日目よりは3日目と、日を追うごとに少しずつ柔らかい食べ物から硬い食べ物に移行していきます。
例を挙げてみましょう。
例えば、3日間の断食後に、3日間の回復食を行う場合、回復食の
1日目は、煮込んだ野菜入りの味噌汁、スムージー、重湯(ご飯粒が入っていないもの)
2日目は、煮込んだ野菜入りの味噌汁、スムージー、お粥(ご飯粒が入ったもの)、
3日目は、煮込んだ野菜入りの味噌汁、スムージー、お粥(ご飯に程近いが、通常のご飯よりは柔らか目で、水分量が多いもの)、といったような感じです。
回復食の期間は、柔らかく薄味のものが基本です。
キノコ類や豆乳・豆腐などの豆類も、回復食の期間の中盤以降より摂取可能です。
和菓子や洋菓子などの甘いもの、天ぷらや肉類、スナック菓子などの脂っこいもの、乳製品などは、普通食に入ってから食べるようにしましょう。
1日だけの断食の場合でも、断食翌日の朝食だけは、柔らかくて味付けが薄く、脂っこくないものを食べる方がいいです。

⑤回復食から普通食への移行の仕方
普通食の初日より、通常の硬さの食材を、全て摂り入れられます。
但し、健康な人も、病気を持っている人も、全ての人間にとって、玄米菜食(玄米、野菜、果物、味噌汁など)は、基本です。
高次元の人達は、穀類、野菜、果物、キノコ類、ナッツ類、豆類、海藻、山菜、野草などを食べることもありますので、それらは健康にいいものであると言えるでしょう。
これらは全て、自然に木に生るもの、自然に大地から採れるものばかりです。
ですが、どんな食べ物であっても、食べ過ぎは禁物です。
普通食に入ってからも、毎日、小食を心掛けましょう。
野菜や果物は、出来る限り、生で食べると、その食材の栄養を十分に頂くことが出来ます。

皆さんが断食の安全で効果的なやり方について理解し、自分に合った方法で、健康とウェルビーイングを増進する手助けになれば幸いです。












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