易経では龍といえば陽の象徴で、大地に恵みの雨をもたらす天の働きを担っています。龍は人間社会でいうと、リーダーに例えられます。


乾為天は陽を象徴する卦です。「純陽の卦」といって、六本のこうがすべて陽でできた純粋な陽の卦です。ここからが栄枯盛衰を物語る龍の話になります。


(1)潜龍  志を抱く
(2)見龍  師に見習って基礎を学ぶ
(3)終日乾乾  毎日、基礎を繰り返し実践して技と応用を身につける
(4)躍龍  独自の技をもって、今まさに天に昇ろうと跳躍する
(5)飛龍  雲を呼び、雨を降らせて人々を養う。志を達成する
(6)亢龍  驕り高ぶって昇りすぎた龍。やがてくだり龍になる


雲を呼び、雨を降らせる能力を発揮できるのは(5)の飛龍だけで、志を達成するのは飛龍の段階になります。


このように乾為天の卦をとってみても易経の奥深さを感じられると思います。


関 清明