寺の宿坊 | 土の黙々日記

寺の宿坊


若い頃はよく寺の宿坊に行って泊まってきた

でも仏教がどうのこうの

お釈迦様がどうのこうの では無い

安く泊まれて部屋の中には箪笥の1つも無いシンプルなところが好きだった

時々 宿坊の窓から本道を眺めると

新人の小坊主どもが本堂の障子を閉めに10人くらい小走りでやってくる

それも1列になってだ

そういう所作にのっとって行動をさせられている小坊主どもを見て

若いうちはあのような無意味な行動を強いられるのも修行の1つ などと思い見ていた

でも宗教なんて興味は無かった

今でも興味は無いですよ

箪笥1つ置いていないシンプルな4畳半に食事はお粥と漬物に味噌汁だけ

布団はせんべい布団で明かりは40Wの裸電球だけ

そんな異質な空間が好きなだけだったように思います

今でも田舎に行けばそういう旅館はあるのかも知れないが

知らないから泊まりに行けない

寺の宿坊は知っているから泊まりに行った

ただそれだけです

仮にそういう旅館があったとしても1泊800円とかでは無理だろう

経営としては成り立たない

最近の宿坊は全く違うものになってしまった

だから行かなくなった

食事は豪華だし

布団もふかふか

なにより1泊数千円も取られる上に妙な説法がおまけに付いていたりする

凡人が何を求めて寺の宿坊に行くのか 判らないままバージョンアップしたから変になったのだと思う

今の宿坊は ちょっと宗教色のある変わった木賃宿みたいになっていると思う


ここまで書いて思った

あの1組の畳んだ布団しか置いていない擦り切れた畳の4畳半に

何もなかった昭和の頃の自分の家の記憶を重ねていたのかも知れない