酸の思い出
ニュースで塩酸をかぶって重症という見出しを見て 納得できなかった
大学時代 塩酸で手を洗う教授を見ていたからだ
当然 希塩酸などでは無い
95%以上の純度の濃塩酸だ
なんでも手に付いた細菌の除菌をしているという事だったが、ただの変わり者だったと思う
そんな私の白衣はクロム硫酸の飛沫で穴だらけだった
生活の中に「酸」が色々とあったので、酸の扱いには慣れていたはず
そんな私でも「これは やばい」と思ったのは硫酸である
これは粘っこいし 付着してすぐに水で洗い流しても しばらくはピリピリしている
硫酸にくらべたら塩酸なんて水も同然 なんて生活をしていたから 塩酸で重症なんてニュースの見出しを見ると
何故 周りの人 あるいは本人がすぐに水で洗い流さなかったんだろう?と 不思議に思う
仮にドラム缶に入った濃塩酸を頭からかぶったとしても処置を間違えなければ大事に至る事は無い
塩酸のある工場なんだから、それ位の知識のある人間はゴロゴロいたはずだ
塩酸があるなら水酸化ナトリウムも置いてあるはずだし
水で洗い流した後に中和させてやればいいのに と思った
たしかなにがしかの法律でAという化学物質を使用する工場は、Aを中和できるBという物質も同時に保管しなければならなかったはず