● 九星と干支の五行について
大阪の易者 武部泰莞です。
新年あけましておめでとうございます。
占術上の年の切り替わりというのはまだなのですが、年明けの今が丁度切りが良いので、少し九星と干支の五行について話をしてみようと思います。
五行というのは、木・火・土・金・水の五つの気のことです。
相生という気を強める関係が五つあり、つまり、
・木は火を強める(木生火)
・火は土を強める(火生土)
・土は金を強める(土生金)
・金は水を強める(金生水)
・水は木を強める(水生木)
また、相尅という気を弱める関係が五つあり、つまり、
・木は土を弱める(木尅土)
・土は水を弱める(土尅水)
・水は火を弱める(水尅火)
・火は金を弱める(火尅金)
・金は木を弱める(金尅木)
五行には以上のような関係があり、原則として相生を吉、相尅を凶と考えていきます。
さて、今年の干支は庚子です。
庚の五行は金で、子の五行は水です。
また、九星は七赤金星ですから、五行は金です。
「庚子ですから金生水で水の五行が強まり、また九星も金ですから金生水で、今年庚子七赤年は水が非常に強まります!」
……なんて、阿呆なことを書いている占い師をよく見ました。
確かに庚子は漏干干支で、金生水と考えるのは良いのですが、そこにそのまま九星との五行関係を考えてはいけません。
というのも、干支、つまり十干と十二支は陰陽五行で分類されているものなのですが、九星は陰陽五行で分類されているものではないからです。
「九星に陰陽はないって?七赤は易の兌ですから、陰でしょうが!」
と言われそうですが、これは単なる反射でしかない、考えていないことを自ら証明しているようなものです。
七赤金星を陰とするなら、陽である庚子と同じ回りをしていることに、何ら疑問を持たないのでしょうか?
また、七赤金星の年というのは、子年、卯年、午年、酉年ですが、子は陽、卯は陰、午は陽、酉は陰で、このことから七赤金星に陰陽がないということ、つまりは九星に陰陽がないということが分かるでしょう。
十干十二支の五行の相生相尅は陰陽五行の理論に基づくものであり、九星の五行の相生相尅は五行の理論に基づくものですから、この二つを同じ土俵の上で述べるには、多くの無理が生じてしまうのです。
ですから、干支と九星の相生相尅関係を考えるなら、もう少し深く考えなければいけないのです。
実は、こういったことはきちんと昔の先人は考えておられたのですが、時代の流行りでしょうか、簡単なもの(所謂九星気学)が幅を利かせてしまっているようです。
九星気学が当たらないと言われる所以は、こういうところにあるように私は思います。
(だから私は「九星術」を研究するようになったわけです)
年始から、少し小難しいことを。
本年も、このスタンスでいきますので、よろしくお願いいたします。
運命学実践家・易者 武部泰莞
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