● 妊娠占(周易の占例)
大阪の易者 武部泰莞です、こんにちは。
周易の生徒さんからのお題。
不妊治療をして子どもが出来るか、ということがテーマで、得られたのは天沢履の初九ということでした。
易経の言葉を下に書いておきます。
履虎尾。不咥人。亨。
(虎の尾を履む。人を咥わず。亨る。)
彖曰、履。柔履剛也。説而應乎乾。是以履虎尾。不咥人。亨。剛中正。履帝位而不疚。光明也。
(彖曰、履は、柔剛を履むなり。説びて乾に應ず。是を以て履虎尾。不咥人。亨とす。剛にして中正。帝位を履みて疚まず。光明なり。)
象曰、上天下澤。履。君子以辨上下。安民志。
(象曰、上天下澤は履なり。君子以て上下を辨じ、民の志を安む。)
天沢履というのは、一陰の卦ですから、初めての妊娠ということであれば良いとも取りますが、既にお子さんがいらっしゃって、もう一人欲しいということで不妊治療をされているそうなので、これはそのまま難有りと考えます。
実際に、不妊治療が辛そうだということで易を立てたそうです。
また、動爻は初爻ですから、爻辞は良さそうですが、実際はあまり良いとは取りません。
初九、素履。往无咎。
初九、素履。往来て咎无し。
象曰、素履之往。獨行愿也。
象曰、素履の往くとは、獨り愿いを行うなり。
さて、この天沢履の卦、実は特殊な卦で、女子裸身の卦なんていう呼ばれ方をします。
図解すると、
三爻の腰、つまり生殖器のあるところですが、ここだけ陰、つまり女性ということで、女子裸身の卦としました。
(反対に、三爻のみ陽である地山謙は男子裸身の卦とします)
色情のことでよく使われる考え方ですが、今回はこれを妊娠の件で考えて、母親の体として考えます。
元々、天沢履の卦は危険の意味があり、妊娠等の喜び事には凶とか難有りという意味がありますから、それを踏まえた上で、この卦で妊娠となるとどう動けばよいのか。
実際に占われた初爻では、
これは足元が動いたということで、特別な形にはなっていません。
妊娠という形になるには、子宮の場所、つまりお腹のところに変化が欲しいのです。
つまり、
四爻が動けば、これは妊娠という形になります。
之卦の風沢中孚は卵の卦なんて言われますが、これも妊娠を示すものです。
また、もう一つ、形から考えて、出産を意味するのは、
二爻が動けば、これは子宮から赤ちゃんが出た形と取ることが出来ます。
(ただし、妊娠で立てたのであれば、これは切迫流産等を示している可能性もありますから、吉と取るかは占い方次第です)
あくまでも、これは一つの考え方であって、実際占ったときに必ずこうだというわけではありませんが、陰陽の変化から、実際の動きというものを見ていく面白い例かなと思い、書いてみました。
占的が絞り切れていなかったということはありましたが、生徒さんが直接知っておられる方の話でしたから、綺麗に出ているなと思いました。
ただ、上に書いた通り、占的が絞り切れていない……ということで、その場で「このまま不妊治療を続けて、子どもが出来るのか」ということで立ててもらったところ、天地否の六二が出ました。
否之匪人。不利君子貞。大往小來。
否は之人に匪ず。君子の貞に利しからず。大往き小来る。
彖曰、否之匪人。不利君子貞。大往小來。則是天地不交。而萬物不通也。上下不交。而天下无邦也。内陰而外陽。内柔而外剛。内小人而外君子。小人道長。君子道消也。
彖曰、否之匪人。不利君子貞。大往小來とは、則ち是れ天地交らず。而して萬物通じざるなり。上下交らず。而して天下に邦无きなり。内陰にして外陽。内柔にして外剛。内小人にして外君子。小人の道長じ、君子の道消じるなり。
象曰、天地不交。否。君子以倹徳辟難。不可榮以祿。
象曰、天地の不交は否なり。君子以て徳を倹ましくして難を辟く。榮するに祿を以てするべからず。
六二、包承。小人吉。大人否。亨。
六二、包承す。小人は吉。大人は否にして亨る。
象曰、大人否亨。不亂群也。
象曰、大人否亨とは、群を亂さざるなり。
天地否は良くないですね……六二は、天地否の中で最も天地否らしいところで、しょうもないことなら良いが、大きなことは出来ないということ。
つまり、妊娠のような一大事を占うのであれば、これはそのまま凶、難有りと見ます。
之卦が先ほどの天沢履のときと同じ、天水訟になるというのも気になるところです。
では、この方は妊娠の可能性がないということでしょうか?
こういうときに、対策を練るべく、卦を動かします。
まず、上の三つを上卦(外卦)といい、これを相手方と見ます。
下の三つを下卦(内卦)といい、これを此方と見ます。
まず、此方側、つまり治療をされている方が気持ちを切り替えたり、考え方を変えたりされるのはどうでしょうか。
これは乾為天になりました。
意欲が増しますし、元気になります。
ただし、これは全陽の卦で、妊娠は陰(女性)の話ですから、これではダメです。
では、先生を変えるというのはどうでしょうか。
先ほどの乾と正反対の坤、つまり全陰の卦で、母を示します。
これは良さそうです、が、よくよく考えると、妊娠は陰陽の和合そのものですから、これだけでも良くありません。
では、思い切って先生に胸の内を話して、治療方針を変更してもらえるよう働きかけてみるのはどうでしょうか。
思い切って相手の中に飛び込んでみたらどうなるかという技法ですが、これは地天泰となって、陰陽和合の形です。
妊娠の可能性があります。
また、もう一つ、自分自身の方針を変え、また先生(治療法、妊娠法)を変えるというのはどうでしょうか?
これも、地天泰で妊娠の可能性です。
これで元々出されていた天沢履初爻の意味が何となく分かるような気がします。
以上のように、周易というのは易経の言葉だけでなく、陰と陽の形も考えて占うものです。
易経だけ読んでいれば良いというのであれば、お遊びのおみくじと変わりありません。
(ご神仏におたずねするというおみくじもありますから、そちらとは区別して)
僕の周易講座では、こういったところまできちんとお教えしますから、勉強していただいたら占えるようになると思います。
また、イーチンタロット講座でも、このような見方に少し触れていますから、いきなり周易となると大変だと思われる方は、そちらから学ばれて見るのも良いと思います。
イーチンタロットをやってから、周易のより高度な技法を学ばれていけば、確実に一定水準以上の腕は付きます。
運命学実践家・易者 武部泰莞
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