週刊誌は現代vsポスト、文春vs新潮で原発リスクを批判する派と擁護するに分かれた。
リスクを取りすぎても行けないと思うが、明らかにウソな記事を書いていると、東電や電力マフィアに金をもらっているのかと勘ぐらざるを得ない。
週刊新潮’11.4.21号の118ページ、「放射能」という集団ヒステリーという特集の中で、①「暴走原発」正門で涼しい顔の「札幌医大」教授の良識という記事がある。
以降抜き出してみます。
福島市から二本松市、葛尾村・・・・・・。福島第一原発を中心に描かれる”同心円”を外から徐々に狭めてゆき、いよいよ、待避圏内20キロ浪江町に差し掛かる。
「浪江町のある地点では毎時0.017ミリシーベルトでしたが、これは24時間そこに立ち続けても、0.4ミリシーベルト。宇宙ステーションで暮らす飛行士が受ける1日の量が1ミリシーベルトですから、もちろん問題なしです」
100ミリシーベルトを浴びて初めて発ガンリスクが高まるといわれるのを思えば、ずいぶんと桁が違う現実。
どこがウソかといえば、まあ測定値は信用するとしておきましょう。
毎時0.017ミリシーベルトを24時間に直して、0.017×24=0.408ミリシーベルト/日
これを365日に直して、0.408×365=148.92ミリシーベルト/年
さて、放射能医学総合研究所のホームページ には以下の記述があります。ここは政府機関です。
国際放射線防護委員会(ICRP)は専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う国際学術組織ですが、今回の基準は、このICRPの勧告を基に原子力安全委員会の助言を得て定められたと報道されています。
ICRPの2007年勧告では、非常時の放射線の管理基準は、平常時とは異なる基準を用いることとしています。また非常時も、緊急事態期と事故収束後の復旧期を分けて、以下のような目安で防護対策を取ることとしています。
1.平常時:年間1ミリシーベルト以下に抑える
2.緊急事態期:事故による被ばく量が20~100ミリシーベルトを超えないようにする
3.事故収束後の復旧期:年間1~20ミリシーベルトを超えないようにする
ここで言っている緊急事態期の100ミリシーベルトを超えないようにするのは年間の量です。
上の計算結果では148.92ミリシーベルトですから、超えていますね。
平常時はたった1ミリシーベルトですよ。
それに本文中でもしっかりと「100ミリシーベルトを浴びて初めて発ガンリスクが高まるといわれるの」と言っているではないですか。超えてるじゃない。
年と時間あたりを比べちゃダメでしょう。
それに、100ミリシーベルトを浴びると初めて発ガンリスクが高まるのではないでしょう。
90でも高まる人がいれば、110でも高まらない人がいるはずです。
1か0かではないはずです。
レトリックで誤魔化そうというのはやめましょう。
信用無くしますよ。週刊新潮さん。