最近、テレビ用DACの記事ばかりで・・・・
自分でも飽きれてしまいます。
でも今日はちょっとした進歩だったの懲りずに書きます。

テレビ用DACの旧基板は新基板と比較して、
音響用電解コンデンサを投入してもいまいち使う気になれませんでした。
なんだか音が新基板と違うのです。
その原因の一つとして考えられたのが下図のように、
どうしても下げられない2次高調波でした。
新基板と比較して20dBほど高いレベルです。
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DACの音声出力端子から直接信号を取り出しても同じく2次高調波が高いので
アナログ回路が原因ではありません。※結局いまだに原因は特定できず

そんななかで基本に忠実に、
評価ボードと違う点を探して合わせる地道な作業があります。
例えば・・・・今回の記事に主役。これです。
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I2S信号の「ダンピング抵抗」です。
評価ボードでは22.1Ω、新基板では22Ωが採用されていましたが
旧基板ではなぜか47Ωでした
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評価ボードの回路図より転載

こんなもんで音が変わるか・・・まったく期待していませんでしたが
「千石電商」さんにとことこ電車乗り継ぎ・・・
22Ωのチップ抵抗を買いに行きました。
蕎麦食って帰り、ちょこちょこっと22Ωに付け替える。

音を出すと
キタ――(゚∀゚)――!!
いままでの浮ついた感じがなくなり
ドッシリと落ち着きが出ました。
厚みと重みが出てあの新基板系の音です。

こりゃ2次高調波消えたんだなと測定すると・・・
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全く変わっていませんでした。 ※上図はイメージです。

でも音は別物になっています。
そのまま数時間聴きましたが新基板と遜色ないレベルです。

2次高調波はどうでもよくなりました。
関係ないですがこの2次高調波、真空管エフェクターを通したような波形ですね。
12AX7みたいな音になっていたりして(笑) *1


しかしまぁ測定に現れない音の変化。おもしろいです。
たかがダンピング抵抗。されどダンピング抵抗。
いままでは気軽に安物のカーボン抵抗でチャチャっと済ませていた所ですが
今後は音質を左右する重要箇所として気を付けようと思います。

結論:ダンピング抵抗は侮れない

おしまい


<参照>
*1:探せ!歪の多い真空管  ※JA1BBP(also. JA8XNS/1)様のブログサイトです