メガネのうちのねこ様は代々、
冬はメガネのふとんで休みます。
にゃー様はいつもお上手。
抜け目がなく、
要領も良く、
黙っていてもいつの間にかするりと温かい布団におさまって。
だけどちうちうは不器用さん。
ひとりでは、
とても布団に潜り込めない。
しんしんと冷えた寝室で、
メガネが掛け布団をあげるまで、
じっ、
とメガネのつむじを見つめます。
耐えるような少し恨めしそうな目をして、
きちんと前足を揃えて座るちうちうは、
人間が招き入れてくれるまでは、
何故かいつも入れない。
かすかに震えながら、
前足をもじもじさせて気づかれるのを待ちます。
Let me in.
“私を招き入れて下さい。”
初めての家に入る吸血鬼のように、
人の許しを得なければ入れない。
布団の端をちょいとめくると、
急に大いばり。
今までのいたいけな様子とは打って変わって、
おひげとしっぽをピン。
ぽかぽかの床の中でクルクルと回って座り、
冷たく冷えた肉球を、
メガネのお腹で暖める。
さっきまであんなに、
悲壮な顔で待っていたのに。
何て不器用な、
やはり貴女は可愛い方…


