イケメン夜曲◆ロミオと秘密のジュリエット GREE 恋の人気投票◆リュカ
こんにちは、レインです。『Mr.リングランド』最終審査のお話、リュカ編です普段から何でも屋として活躍しているリュカには、どんな審査が待っているのリングランドで1位の紳士を決定する、 『Mr.リングランド』 。決戦投票に選ばれた8人は、ついに、最終審査の当日を迎えた...--.........「リュカ...本当に、大丈夫?」リュカ「...うん、痛みは引いたから、平気だよ」一緒に最終審査の会場に向かいながら、私はリュカの右手に視線を向けた。(たいした怪我じゃないって言ってるけど......心配だな)昨日、仕事で引き受けた犬の散歩の途中で、軽く噛まれてしまったらしく、リュカの手首には痛々しく包帯が巻かれている。「リュカの最終審査って...ダーツだったよね?」「利き手、右なのに......。無理して悪化したら...」リュカ「......心配しないで、レイン」リュカ「俺は、絶対に、勝つよ」(え...?)「リュカが、こういうイベントで本気になるなんて...ちょっと意外だな」(目立つのは好きじゃないって、いつも言ってるのに)リュカ「それは、本気にもなるよ。他の誰にも、負けられない」リュカ「1位になった人に与えられる権利、何か知ってる?」「それは、知ってるけど...」リュカにじっと見つめられ、頬がじわりと熱くなる。(確か... 『女性をひとり選んで、祝宴に招待し、』 )( 『一夜をともに過ごせる権利』 だったよね)リュカ「俺が勝ったら、どうするか......分かってるでしょ?」「っ...さあ、どうするんだろうね?」気恥ずかしくて、視線を外して誤魔化すと...リュカ「何、その返事......」少し拗ねた声で呟いて、リュカが私の腕を引っ張り、路地裏へと連れ込んだ。「っ...リュカ...!?」リュカ「分からないなら、ちゃんと、教えとく」「教えるって...、......!?」唐突に唇が重なって、言葉が途切れる。「ん...」唇を食みながら、キャンディを溶かすように舌先を愛撫して、キスが深くなる。「っ...ぁ......ん、ん...」丁寧すぎる口づけのせいで、身体の芯が、じりじりと熱を上げていく。(も、う......っ)堪らずに吐息をこぼすと、ようやく唇を離して、リュカが悪戯っぽく微笑んだ。リュカ「俺が1位になったら......こういうこと、一晩中、レインとするってことだよ」「っ......そんなにしたら、私......溶けてなくなっちゃうよ」リュカ「......ダメ」リュカ「もっと欲しいから...その時は、溶けないで、我慢して」「......ばか」ぽつりとつぶやくと、今度は、鼻先にキスが落ちてくる。リュカ「......レインのために、頑張るからね」(リュカ......)眼差しが間近で絡み合ったその時、17時を報せる鐘が、響いて来た。リュカ「...! もう17時だ」「えっ...最終審査って、17時30分からスタートだったよね」(急がないと...!)リュカと私は、慌てて路地を飛び出して、会場へと走った。............(間に合った...)ほっとしながら、会場になっているバーのテーブルについて、ダーツボードの前へ出ていくリュカを見守る。司会「それでは、リュカ=シンクレア氏の最終審査、スタートです!」リュカ「よろしくお願いします」司会「今回は、ダーツ対決です。対戦相手は、プロのダーツ・チャンピオンですが...」司会「リュカさん、意気込みは?」リュカ「相手が誰だろうと、負けません」リュカの答えに、わっと客席が湧いた。女性1「リュカ様があんなこと言うなんて...珍しいわね」女性2「でも、素敵だわ!」男性「頑張れよ! リュカさん」(みんな、応援してくれてる...)「リュカ、頑張ってね!」集まった観客と一緒になって、私もリュカに声援を送る。リュカ「............」気付いたリュカは、私の方を見てにっこり微笑み、手にしたダーツの矢...ダートの先に、ちゅ、とキスをした。(っ......!)女性達「きゃーっ、リュカ様!!」艶めかしい仕草に、完成は最高潮になる。リュカ「............」リュカはすぐさま、照れくさそうに客席から視線を逸らした。(......照れるなら、やらないで欲しい)リュカの頬の熱が移ったみたいに、私の顔も、熱くなる。すると...対戦相手の男性が、リュカに皮肉めいた笑みを向けた。対戦相手「ずいぶん、余裕ですね」リュカ「...いえ、必死なだけですよ」対戦相手「女性の黄色い声に喜んでるような男に、俺は負けませんよ」リュカ「............」(っ...ひどい...)「...リュカは、そんな人じゃありません」対戦相手「え?」リュカ「レイン...」(いけない、つい、私...)思わず立ち上がった私に、会場の視線が集中する。対戦相手「......あなたも、リュカ=シンクレア氏のファンなんですか?」対戦相手「惜しいですね。もし私が買ったら、彼のファンなどやめて、私のファンになってください」(え......っ)リュカ「......冗談はやめてください」険しい声を響かせて、リュカが対戦相手に冷やかな視線を向けた。リュカ「さっさと、勝負をつけましょう」対戦相手「へえ...案外、血の気が多いんだな」リュカ「なんとでも」(リュカ、すごく怒ってる...)はらはらしながら椅子に座ると、ついに、ダーツ勝負が始まった。(わぁ......)リュカと対戦相手が交互にダーツボードにダートを打つのを、声もなく見つめる。(詳しいルールは、良く分からないけど...これって、すごいことだよね)両者とも、的の内側に描かれた円の中に、次々にダートを放っていく。(プロと並ぶくらい、里香って、ダーツが上手かったんだ...)固唾 (かたず) を呑んで勝負の行方を見守るうちに、最後の1投になった。「あ...っ」対戦相手が放ったダートが、ブルズアイと呼ばれる、的の中央をストンと射とめる。(ここに打つと、スコア50点...だったよね!?)(次はリュカの番だけど、同じところに打てたとしても、引き分けかも...)リュカ「............」動揺する私とは反対に、リュカは淡々と自負分のダートを用意して、構える。リュカ「......っ」(リュカ...?)不意に表情をゆがめ、リュカがダートを構えた腕を下ろす。(っ...そうだ、怪我、してるのに......)「大丈夫...!?」我慢できずに、私はリュカに駆け寄った。リュカ「...大丈夫だよ」「でも、やっぱり、無理しない方が...」リュカ「レイン、心配する代わりに...別のこと、して欲しい」(別のこと...?)目を瞬かせていると、リュカが左手を私に差し出し...「...!?」私の唇に、そっと、指先を押し当てた。観客「......!!」リュカ「......これで、絶対、勝てるよ」(リュカ...?)呆然とする一堂を前に、にっこり笑って、リュカは左手で、ダートを構える。(左手で、打つつもりなの...?)会場が静まり返る中、リュカの左手から、ダートが放たれた。(あ...っ......ブルズアイから、外れちゃった......)ダートが刺さったのは...20点と描かれている枠の中かだった。けれど...--観客「おおー!! さすがリュカさんだ!」司会「勝者は、リュカ=シンクレア氏に決定!」「え...っ?」対戦相手「...くそ、やられたな」「あの、どういうことですか...?」対戦相手「よく見てごらん、レディ。彼が射たのは...20点が3倍になる、最高レートのラインの上だ」(そう、なの...?)目を凝らすと...リュカのダートは、細いラインの1点を、正確に射とめていた。リュカ「......ぎりぎり、勝てたな」「リュカって...本当にすごいんだね」リュカ「勝利の女神に、左手にキスしてもらったからね」「っ...あれは、リュカが無理やり...」対戦相手「......どうやら、俺が勝っても、このレディをファンにするのは無理そうだな」リュカ「...あ」(......!)対戦相手の苦笑交じりのひと言で、はっと我に返る。女性達「リュカ様! 女神ってどういうことなの...!?」男性達「リュカさん、普段は照れ屋のくせになかなかやるじゃねーか!」リュカ「............っ」 テレ(っ......リュカの手が心配で、周り、見えてなかった...!)リュカと私は、真っ赤になった顔を見合わせると...リュカ「っ...それじゃ、俺たちは、これで...!」「失礼します...っ」大騒ぎになった会場に背を向け、慌てて出口へ急ぐ。対戦相手「なかなか面白かったぜ。Mr.リングランドの最終決戦も、頑張れよ」リュカ「...当然です」(私も、応援してるよ、リュカ)大勢の声援を背中に受けて、私とリュカはふっと微笑み合い...会場を後にした。~End~手を怪我しててもリュカの腕前はすごいね左手で打ってあんなすごいとこに打てるなんてますます好きになっちゃうね