紅茶、3




暇つぶしに私は喫茶店へ入る事にした。


たまたま今日は、この喫茶店の看板が主張している、昔ながらのホットケーキに惹かれてしまったのだ。




飲み物は決まって紅茶のアールグレイ。

ストレート。


最近は珈琲を飲むと胃がもたれがちになったので特段体調が良い日でない限り朝の1杯で済ませている。


だから紅茶だ。


特にこの、砂時計が落ちるまでの時間を嫌う人間は少ないと思う。


私はこの時間が好きだ。 




半分と少し、砂が落ちた頃には買ったばかりの小説を開く。


来る前にふと見かけて、「ああ、そういえばこの作品の映画がやっていたなあ」と思い、手に取りそのまま買った一作だ。


のんびり読みながら、砂が落ちきって少し時間が経ってしまってもいい。


私は珈琲も紅茶も濃いめが好きなのだ。



ポットから注いで3杯。


考え事をする時間はその時間までと決めている。


あまり利口な頭を持っている訳では無いので、考え事をしすぎると結局ろくな事にならないのはもうわかりきった話なのだ。


ゆっくり、ゆっくり。



猫舌に優しく、しゃれたBGMに身を任せて。


ホットケーキの優しい甘さに目を閉じて


ああ、ランチは済ませたからシロップとクリームは控えめにしなければ。


のんびり、のんびり。


考え事を進めて。



ティーカップが三度空になったころ、眠気覚ましの意味を込めお冷を飲み干し、会計を済ませだるまやかまくらが転がる外へ出た。


その時思い出した。


私は作詞をしようとカフェを探していたのだ。


絵本を書くつもりではなかったのに。


詩を書くなら詩的なことをするべきかとのんびりしてみたが、とんだ詩違い、詩でもないな。


また頭を意味もなく回しながら、私は次の用事へと足を運ぶのだった



後書き


場所を確定させたくなかったので、そこだけフィクション1割。


紅茶は少し柑橘の香りがあるものが好きなんです。


にじさんじユニット歌謡祭day2のライブビューイングを見に行った時、喫茶店で書いたお話です。

そうなんです、この次の用事はライブビューイングでした。


よぞらは甲斐田推しで剣持推しです。

まじかっけえ。



新人歌い手として頑張ってます!

このお話の絵本バージョンも動画としてupする予定なので、良かったらチャンネル登録お願いします!