刺の束 | 思い出の花

刺の束


この街
この世の中に散らばる
トゲが突き刺さる

膝を抱え
顔を伏せて目を塞ぎ
時には耳を塞ぎ
自分を守る為に
心を塞ぐ

鋭いまなざしや
尖った言葉は
身を突破り心を刺し
やがて棘が絡み付き
身動き取れなくなる

頭を抱え
目を開いて涙を流し
時に手を伸ばし
誰か助けてくれと
心は叫ぶ

ただ何も無い……
人々と私の間に
バラセンが敷かれ
寄る事も触れる事も
出来なくなった

ただ膝を抱え……
軽く触れても痛む傷に
立つ事も身を委ねる事も
出来ずに

いつの日か
傷が癒えても
傷跡は残るだろう

いつの日か
誰かが手を
差し延べてくれたなら
そっと手を出してみる

“心に触れられる
     だろうか”

もしかしたら薔薇かも
知れないと
自分自身に釘を刺す