『古時計』 | 思い出の花

『古時計』


マーカーで描いたイラストが
時と共に色褪せる様に
秋は静かに訪れる

コンクールのテーマ初恋を探し
アルバムを開けば
初恋の記憶は古過ぎて
日焼けた写真で
色褪せていた

夕暮れ時に
走らせた車のラジオから
古い歌が流れ
セピア色の8mmが
あの頃を映し出す
夕陽がフィルムを投射し
蘇る思い出

あの日から
時計は刻み続け
今も思い出を
刻み続ける

涼しい風と紅い景色が
足早に通り過ぎ
大きな朧の夕陽だけが
僕を追い掛けていた