トーストにバターをたっぷり塗る。途中で手元がくるい、落下するトースト。
下には買ったばかりのペルシャ絨毯が・・・。
「バターを塗った面が上に落ちろ」と祈るのだが、たいていは焦げ目を上にしてトーストは絨毯に着地する。
恐る恐るトーストを拾うと絨毯にはバターがべったり・・・。
しかもバターが下になって着地する確率は絨毯の値段に比例するという。
このような経験則は「マーフィーの法則」と呼ばれ一昔前に流行した。
その「トーストが落ちる時はバターが下」の法則を科学的に証明した人物にアストン大学のロバート・マシューズ(イギリスの科学ジャーナリスト。トーストの研究はユニークだが、結構まじめでわかりやすい記事も多くかいている)がいる。
彼は論文「「トーストの転落 マーフィーの法則と基本的定数(Tumbling toast, Murphy's Law and the fundamental constants)のなかで普通のテーブルを使った場合は高確率でバターの面が下になることを証明し、バターを塗った面を上にして着地させるには高さ3メートル以上のテーブルを使う必要があるとした。
ちなみにこの研究によって彼はノーベル賞のパロディであるイグノーベル賞の物理学賞(1996年度)に選ばれた。
日常生活の中で偶然に偶然が重なったような悲劇に見舞われたら、それを一つの経験則としてオリジナルのマーフィーの法則を作ってみると、何となく救いになるかもしれない。
参考までに有名なマーフィーの法則をいくつか。
「洗車を始めると雨が降る。雨が降って欲しくて洗車する場合を除いて」
3分の2まで洗うと空が曇ってくる感じが・・・。
「一話しか見なかったTVドラマ・シリーズの再放送を見ると、以前見た一話である」
偶然では説明しがたい。
「機械が動かないことを誰かに証明して見せようとすると、動きはじめる」
修理屋さんを呼んだ時とか如実に現れる法則。
〈快楽の法則〉「人生で楽しいことは、違法であるか、反道徳的であるか、太りやすい」
もはやアフォリズムの領域。
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↓ロバート・マシューズのトーストの論文はこちらから(原文のため英語)
http://www.fis.ufba.br/~angelo/arquivos/fisica3-1-2005/pdf/torrada1.pdf
以上、Champlainでした☆

