理論物理学者ヴォルフガング・パウリ、パウリの排他原理(Pauli exclusion principle)で有名なパウリだが、実は彼は実験がものすごく不得意でよく実験装置を壊していた。
そこから、ある人が実験装置に触れたり、近づいたりしただけでその装置が故障することを「実験装置にパウリ効果が及ぼされた」というようになった。
では、そのパウリとはどの程度実験装置を壊しやすかったのだろう。
有名な実例がある。
ゲッティンゲン(ゲオルク・アウグスト大学(通称ゲッティンゲン大学。数学・物理学において大きな実績を持つ大学)がある)の研究機関で原因不明の爆発事故が起きた。人々はパウリのせいに違いないと思った。
しかしパウリは出張中。パウリのせいではなかったのか、と思ったら出張での移動に際してちょうどパウリはその爆発事故の時刻にゲッティンゲンの駅で停車中だった。
さらにパウリの破壊ぶりを印象付けるエピソードが。
ある集まりの席で「パウリ効果」を実演するために、パウリが現れたら天井のシャンデリアが落ちるという装置を作っておいた。いざパウリが現れると原因不明のトラブルが起こり、落ちるはずのシャンデリアが落ちなかった。
恐るべし、パウリと言った感じだ。
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