十年以上前。



雨が降っていて、僕はモンキーと呼ばれるミニバイクに乗っていました。




かなりの雨量。雨音も激しく、バイクのエンジン音も絶好調。




まだ夏の季節だったので寒くは無かったのですが、全身ぐしょぐしょ。


僕は早く家に帰ろうと、信号の無い川沿いの道を駆け抜けていました。




雨音と、エンジン音。



その隙間で 「みー」 という鳴き声が聞こえたきがしました。




なんだろう、と思い停車。


僕はほんの少しだけ道を戻り、間もなく街路樹のそばで子猫を見つけました。




ほんとうにまだ小さい、子猫。


親とはぐれたのか一匹。



弱っているが見て取れるほど、子猫は衰弱していました。




「子猫だ」なんて短い感想を抱きながら、僕は何気なく子猫に手を伸ばしてみました。



すると逃げるだろうと思っていた子猫は僕の右手にすり寄ってきて、懸命に鳴きました。



みー、みー、みー、と。




衝動的に「連れて帰ろう」と思いました。



でもすぐに、様々な理由が僕の脳天に降ってきます。



まずこの雨だ。


バイクで連れて帰るのは至難の業。



次に、うちは猫を飼える環境にない、ということがあげられました。



誰が面倒を見る? 僕が?



もうすぐ海外に行くのに?




僕は子猫に「ごめんね」と告げて、子猫を置き去りにしました。



みー、みー、みー……………………みー。



子猫はずっと僕を見つめていました。





いま思えば、とりあえず連れて帰れば良かったと。


里親を探すなり、とりあえず保護して宅猫じゃなくて庭で放し飼いにするなり、色々方法はあったな、と。




野良猫を見る度に思い出す。





なるべく後悔なんてしないように生きていたつもりだったけど。


たった五分の出来事が、今もなお忘れられない。




そりゃ野良猫なんてごまんといるし、全部どころか一部だって救えないだろうけど。



でもあの子猫には 「縁」 があったんじゃないかと。


僕はかけがえのないモノを、見捨てて、手放してしまったんじゃないかと。

そんなことを思うのです。




もう十年も前の話し。


どうあがいたって、あの子猫はもうこの世にいない。



でもたぶん僕の頭の中で永遠に鳴き、泣き続ける。





それが悲しいな、って。

















どうでもいいけど、

明日はゴルフです。


朝六時起きです。






うぎゃあ。





もう寝ます。


おやすみなさいまし。