「死にたがり、でもやっぱり死にたくない。」の続き?です。テーマを「アバウトミー」に変更し、こちらにまとめることにしました。



30年くらい昔の話、です。



白い錠剤の大箱は
買ってありました。



とある深夜、


その全てを少しずつ
無理矢理水で流し込み。


すると、当然、

次第に頭がぐらんぐらんに揺れ、


世界が歪み、

頭の中で、大音量で
ガンゴンギィーンと鐘が鳴り続け、


そして、止まらぬ吐き気に襲われました。



まるで、

世界と共に自分が終わるのだという

願望が具現化したような…


縋りたい希望に存在の全てを

託して。



耐えられず、吐き続け、

それでも絶えず苛み続ける

身体中を巡る不快感。



「わたし」が終わるまで

堪えることさえ、

困難で…




自分の根性のなさを
呪いました。




ぐわんぐわんにブレる思考を

どうにか繋ぎ止めながらも


耐えかねたわたしは、



自分で救急車を呼び、

眠っている母を起こし、

自分のしたことを告げました。



救急車に乗り込む前にもまた吐き出して、

そこで一旦意識はフェイドアウト…



病院で、

乱雑に胃洗浄を繰り返しされたことだけは

覚えています。



それはまるで

不用品を扱うようなぞんざいさで、

見下すような冷たい対応で。



あのまま命が途切れるまで

堪えなかったことを

心底後悔しました。




以降は、
ふわふわと漂う意識のままに
感じ取った状況…



自分が処置されていく様が、

目を閉じたまま

けれどまるで見ているようにありありと、

わたしの中に記憶されています…




あれは臨死体験(または幽体離脱)のようなモノ

だったのかも知れません。




後日母から聞いたこと。


血圧は一桁まで下がり、

「もう助からないと想った」
と…



それを聞いたわたしは、
懲りずに

「そのまま逝ってしまいたかった」

と、ずっと想い続けていました…


ずっと、ずっと…




けれど。

やっとここ最近、

多分、癌子ちゃんに気付いてからの
この2年半の間に。


わたしは初めて。


本当に、初めて。


生きていて良かった


と、想えるように

なりました。