総合病院で、
超音波検査、マンモグラフィ、針生検を受けた1週間後の、
7月上旬…

検査の結果を聞きに、再診へ。


女性医師は、
「あなたは告知を希望してたので
(初診の時の問診票を記入する時に、
別紙で告知についてのアンケートもありました)
単刀直入に言います」

「左胸に、1.1cmのしこりがあります」

「この他に転移がなければ、
ステージⅠの乳がんです」


…ああ、
やっぱり…


不思議と(?)、

わたしは、そんなに

ショックを受けては

いませんでした…


「それで、今後の治療方針ですが…」

プリントを出して、
何かを書き込もうとしている医師の
言葉を遮るように、
わたしは、

「あの…!
セカンドオピニオンを受けたいんです。

近藤誠先生の…」

と言って、既に読み終えた
近藤誠先生の著書の1冊を
バッグから出して示しました。

「この先生は…?」

女性医師も、ご存知のようで…

「近藤先生は、
治療してくれる先生じゃないですよね?」

そして。

「あなたの乳がんは初期だから、
手術すれば殆どの人が
完治するんですよ!?」

…と。

因みに、こちらの病院で治療を受ける場合だと、

手術、
放射線治療、
または併せてホルモン療法、
場合によっては、抗がん剤治療…


やはり、
標準治療の三大療法になるようで。




それは、勿論

わたしは望みません…


「手術などの三大療法を
受けるつもりはありません…

セカンドオピニオンの紹介状を
お願いします…」


そう続けるわたしに、

女性医師は、

「判りました…
では、セカンドオピニオンの紹介状を作成しておくので、
後日受け取りに来てください」

「…次回の診察の予約は
取らなくて良いですね?」

諦めたように、
言いました。

「はい。

…ありがとうございました…」

挨拶をして去ろうとしたわたしに、

「もしあなたがわたしの娘なら、
絶対に手術を受けさせて、ここで治療してもらう。
親として、そうお願いするわ…」

と言ってくださいました。


良い先生、だなぁ…

麻酔が効く前に針生検されて
物凄く痛かったけど。笑



わたしだって、
本当にこれが正解なのか
判らない。


そもそも、

という病気について、
何も判っていない。


それまでも、
何冊かの本を読んだり、
ネットで調べて情報を得たりしてきた
けれど。


もっと、
もっと。


癌について
知らなくては。



病院から家へ帰る途中、
信号待ちで停まった車中で、初めて

不意に涙が
浮かんできました…


哀しかったのか
怖かったのか
悔しかったのか
後悔なのか…

その理由は未だに

判らないまま、

です…