民主党新体制 執行部は“左派純化路線”で旧社会党そのもの

 先の参議院選挙で未曾有の大敗を喫した民主党。幹事長だった細野豪志氏は自らが早々に辞任することで海江田万里党首を道連れにしようとしたが、輿石東氏や横路孝弘・元衆院議長ら旧社会党系の議員が、幹事長の後任に労組出身の大畠章宏・元国交相の就任を後押しし、海江田氏の党首続投も決まった。
 最初の内ゲバを乗り切った執行部派は、海江田-大畠体制で“左派純化路線”を進めるが、そこに再興の展望などあるはずもない。政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。
「現執行部は労組頼り一辺倒の旧社会党そのもの。労組への抵抗感がある他の野党との連携の目もなくなり、野党勢力の中で先細りしていくのは間違いない。社会党の流れを汲む社民党は参院選でわずか1議席しか獲得できず、福島瑞穂・党首が辞任しました。社会党化した民主党の末路は目に見えている」
 コップの中の争いはコップが砕け散るまで続くのか。
※週刊ポスト2013年8月16・23日号



なぜここまで「纏まらないのか」。
政治に興味を持ち、民主党の問題点を既にご理解されている方はお分かりだと思う。
それこそが

「反自民というネガティブ思考で集まった政党だから」

だ。

自民党は「憲法改正」。
維新の会は「制度改革」。
みんなの党は「行政改革」。

それぞれがポジティブ思考で集まっている。

また、本来政党というのは思想や意見が重なる部分の多い議員が集まる集合体を指す。
しかし、民主党の中で重なる部分というのは基本的に

「反自民」

しかない。

TPPや口蹄疫の対応。原発。防衛大綱。経済の方向性。どれを取っても

「結果的に決められなかった」

という事実がそれを物語っている。

また、これは前々回の衆院選からも言われている話だが、民主党では今日本が抱えている問題の多くが解決出来ない。
民主党の支持母体を見れば明らか。

日教組・連合・民団・総連・各組合。革マル派や、共産党の流れを汲む市民団体も支持を取り付けている。
この経緯については、早い話

「商工会議所や商工会・各企業系団体の支持を自民党に持って行かれてしまったから」

という点は否めないものの、それにしても左翼団体ばかりが名を連ねている。
組合系はまだしも、民団・総連・革マル派・市民団体ともなれば防衛大綱にも影響が出て来る。

更に、

日教組 = 教育制度改革への影響。
連合 = 公務員制度改革への影響。
民団 = 対韓国政策への影響。
総連 = 対北朝鮮制裁や高校無償化への影響。
市民団体 = 原発政策や防衛大綱への影響。

ざっと列挙しただけでこれだけの影響が懸念される。

考えてみて欲しい。

党内意見がバラバラで、こういった支持団体の陳情があり、「決められる政治」が実現出来るとお思いか?
仮に決められたとしても、ソフトランディング出来ずに国益を無視した着地点に落ち着くしかなくなる。

もはや、民主党自体が野党第一党にはなり得ない。