つぶやきでも触れましたが、今日は入院中の次男ユンの誕生日です。11歳になりました。
入院前、とても欲しがっていたおもちゃがありました。
プラレール「大回転ステーション」。結構高額なので、お誕生日に買ってあげるね、と約束していました。それがアピタ四日市店にしか置いていないことを知っていて、電車でお出掛けしたいカズにかこつけて、ユンはあの手この手でそこへ行こうと訴えてきました。そして、行ってしまうと何とか買ってもらおうと粘りに粘るのでした。
流石に、カズとユン二人揃っている時、しかも電車で慣れない出先という状況で100%我慢させるのは私には無理です。しかし「誕生日まで待て」と言っているものをそう簡単に買い与えることなどできません。いかにヘタレなダメ母といえども、これだけは譲れない。
そこで妥協案として「1000円程度までなら何か買ってあげる」ということに。カズはNゲージ近鉄特急を、ユンは「プラレールハイパーガーディアン・メカドックライナー」を買いました。ユンの分は予算をオーバーしましたが、それもてれびくんか何かの付録DVDに入っていたCMでとても気に入っていたものだったので、お兄ちゃんにも貸してあげるという条件付きで買いました。
その箱の中に入っていた用紙を見て、ユンの名前でタカラトミーのサイトに登録しました。プラレールやらトミカやら、今後もタカラトミーにはお世話になることも多かろうと思ったのです。
そしてその数日後、ユンは入院しました。半年から一年……5月に入院して9月末に退院なんてことはまず無理。それはわかっていました。あわよくば一時帰宅でもあるだろうかということも考えはしましたが、入院の理由を考えるにそれも難しかろうと思いました。
ただ、気になっていたのは「約束」でした。
決まりを守ること、約束を守ること。常日頃から私は子供たちに殊更うるさく言い聞かせてきました。それが結局自分の身を守る事につながるからです。説得力をもたせるために、当然私も子供たちとの約束は極力守ってきました。
しかし。
今回の場合、約束どおり買ってあげてもユンは受け取れないわけで。しかも、いつそれで遊べるかもわからない。退院時にはもっと別のものに興味が移っている可能性だってある。それ以前に、私自身がユンに会わせてもらえないから、コミュニケーションのとりようがない。
それでも買っておいてあげることはできるのですが、そうすると今度はカズがそれを気にして使いたがるかもしれない。ただでさえ調子が悪いカズに更なる我慢を強いるのは避けたいところ。実家で保管してもらうことも考えたが、母はこう言って却下しました。
「退院するまでまだ欲しいかどうかわからないのだから、あらためて確認してその時に一番欲しいものを買ってあげた方がいいじゃない」
全くその通りですが、母に、この子にとって「約束」がいかに重いものか理解できているのかどうか……私の心配はそこなのに。
でも、ここでふと思ったのです。
「約束」に囚われてややこしくしているのは他ならぬ私ではないか。そしてこれは現在ユンの「困りごと」として認識されていることそのものではないか。
ここで「約束」にこだわれば、変にユンのこだわりを強化してしまう。
ギリギリまで考えた結果、プレゼントは母の言うように、退院してから一番欲しいものを一緒に買いに行くことにしました。まあ、プラレールのおもちゃは最悪販売終了でもオークションか何かで手に入れることはできるでしょう。
家でも特別ユンのお祝いはしていません。主役がいないのにケーキとか食べるのも変だし。
でも、カズとカラオケに行って、ユンの好きなカーレンジャーとオーレンジャーを歌ってきました。勿論映像つきです。カラオケ嫌いのユンがお付き合いで参加していてノリノリで聞ける数少ない歌。カズは普段あまり自分からこの2曲は歌わないんだけど、無理に入れたら仕方なく歌ってました。私も楽しそうに飛び跳ねるユンを思い浮かべながら、マイクなしで歌いました。ソロで歌いたいカズはちょっとご機嫌斜めでしたが。
ユン、お誕生日おめでとう。今日は病院のスタッフさんにもおめでとうを言ってもらえたのかしら。タカラトミーからもおめでとうのメールが届いたよ。
なんだかんだで要領がよくて、いつもみんなに可愛がられるよね。それは君の武器。きっと他の苦手な部分を大きく補ってくれることと思います。
まだ退院はしばらく先になりそうだけど、君がもっと疲れず楽に生きていける力をつけて帰ってくるのを待っているからね。そして、その時一緒に大好きなものを買いに行こう! ……世界で一番君を愛しているお母ちゃんより。


