小学生の時、通学路に桑の木があった。
緑がかった赤い実をたまに摘んで食べたものだった。



わたしは東京で育ったけど、当時はお茶の木やグミ、ザクロの木や山椒の木など、食べられるものが通学路によく植ってあった。



桑の実は甘味より酸っぱ味の方が強く、でも学校からの帰り道にプッと摘んで食べるのがおもしろくて、一粒もらって食べていた。




今では思い出せないけど、石垣や塀の向こうから実をつけた枝が通学路の方まで伸びていたんじゃないかな?




いくらなんでも塀や柵の内側の木の実を取るほどは図々しくない。




都内にしては木が多く、晴れた日でも木の横は葉っぱに遮られた日陰ができた。
そんな道で一粒食べた桑の実の、酸っぱかった思い出。




先日近所のファーマーズ・マーケットに行ったら見慣れない木の実が売っていて、売り場に人がたくさん寄っている。



見たら日本のサイズの3倍はありそうな長い桑の実。



試食があったから一粒、大して期待もせずに摘んで食べてみた。




ん!
甘い!




こんなに美味しい桑の実なんて、食べたことない!




近くにいた夫にも食べてみるように勧めると、夫は桑の実を食べたことがないという。



えー?とこっちがびっくり。
わたしはサルビアの蜜を吸ったり、桑やグミの実を食べたりって、割と日常的にしてたけどなあ。



夫に初めての桑の実は驚く美味しさで、1パック買ってきた。



$8と、まあ高いほうだけど季節のものだし珍しいもんね。





これが家にあったらいいなあ。



家に戻り洗って食べ始めたら止まらない。
慌てて写真を写した。




また見かけたら買いたいな。












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