以前、こんな記事を書きました。

 

 

年度が変わる度、4月はこの記事に書いたような心配を毎年しています。

 

今年度も例外なく、ヒヤヒヤな新年度を迎えました。

 

 

 

 

 

 

校長先生や教頭先生は前年度と変わりなし。

 

長男がお世話にこれまでお世話になった先生方も転勤せずに学校に残ることがわかった。

 

小学校4年目くらいになってくると、”○○先生は子供たちから人気ないらしい””□□先生は優しい”とか多少のうわさも耳にするけれど、そんなことはどうでもいい。

 

子供たちの担任の先生は誰になる???

 

男の先生?女の先生?ベテランの先生?若い先生?(見た目が)怖そう?(見た目が)優しそう?

 

どうか、元夫が舐めない先生になりますように!!

 

色んなことが頭の中を駆け巡ります。

 

 

 

 

 

 

長男も次男も男の先生になりましたが、ちょっといや~な予感がしました。

 

長男の担任の先生は中堅に差し掛かろうとしている若手の穏やかな先生。

 

次男の担任の先生は新任の先生。

 

元夫が何か揚げ足を取るには条件が揃っています。

 

”若手””穏やか””新任”

 

人間関係を上下でしか見ることが出来ない元夫にとって、これらの条件は、自分が「上」になるために十分すぎる条件。

 

あぁ、どうにか一年間平和に終わりますように…と、祈りにも似た気持ちで新年度を迎えました。

 

 

 

 

 

 

新年度は担任の先生の問題がプラスされますが、

 

”どうか元夫が学校に無茶なクレームを入れたり、過度な干渉をしませんように”と願うのは年間を通して思っていることです。

 

 

 

 

 

 

ある日の仕事の昼休み中、私のスマホに着信がありました。

 

見ると、画面には小学校の名前。

 

子供が体調不良にでもなって、お迎え要請の電話だろうか?

 

ドキドキしながら出てみると「〇〇小学校の校長の□□です。」

 

え?!

 

何と電話の相手は小学校の校長先生!

 

何事?!と思い話を聞いていると、内容はこうでした。

 

 

 

 

 

 

お母さん、先ほどお父さんから電話がありまして、内容はこうでした。

 

お父さんが、登下校を感知できるICタグ(そういうアプリがあり、子供たちの小学校ではそれを導入しています。実際の電話ではアプリ名を言っていましたが、ブログなのでアプリ名は伏せています)を申し込みたいと言っていまして、

 

”保護者であるお母さんの方に案内をお渡ししています”とお答えしたんですが、なかなかそれを納得していただけなくて。

 

お父さん、かなりICタグにこだわりがあるようでして、きっと近いうちにお母さんの方に連絡が入ると思われるんです。

 

なので、事前にお母さんの方にお知らせしておこうかと思いましてお電話しました。

 

 

 

 

 

 

 

・・・。

 

あぁぁぁぁ。

 

実は元夫は今年小学校に入学した次男の入学式に参加し、入学の説明の中でこのICタグの話を聞き、元夫はそれに飛びついたんです。

 

元夫は私に「登録方法、後で教えて」と言っていたんですが、私が「そのうちに」とうやむやにしていました。

 

どうか、うやむやの間に忘れてくれ~!!と願いながら。

 

 

 

 

 

 

だけど、待てど暮らせど教えてくれないことに痺れを切らした元夫は小学校に連絡を入れたようです。

 

元夫は子供に何かあれば、すぐに校長先生に連絡を入れています。

 

これまでも私の知らないところで電話も入れているはずですが、学校側は”お父さんと学校の問題”として捉え、私の方にお知らせがくることはありませんでした。

 

それが今回、初めて学校からお知らせが来ました。

 

 

 

 

 

 

校長先生の話を聞いての私の返答はこうでした。

 

 

 

 

 

 

え~!!ご迷惑お掛けして申し訳ありません。

 

実は入学式の日に、元夫からICタグを登録したい話は聞いていて、登録方法を教えてほしいとも言われていたのですが、私がわざとうやむやにしていたんです。

 

ICタグを登録するという事は、毎日の登下校の時間がわかるし、それによってこちらの生活もある程度見えてくることになるので、それは私が嫌なんです。

 

保育園の時も登園やお迎えの時間をアプリで管理していて、生活実態が筒抜けでした。

 

(※このアプリは離婚前から登録していたものなので、登録情報から私が元夫の分を削除することができませんでした。)

 

欠席連絡もそれ(アプリ)に理由を書いて送っていたので、例えばそれが子供の体調不良なら、それを見た元夫から症状を聞かれたりするのも本当に嫌だったんです。

 

もちろん、父親として子供を心配する気持ちからのものだというのは理解できるんですが、離婚するほど嫌な相手から連絡が入ることが私の感情が追い付かなくて、本当に苦痛でして、どうしたものかと思っていまして…。

 

でも、元夫は(ICタグについて)そこまでこだわっているんですよね。

 

ということはなかなか引かないと思います。

 

えっと…、少し、考えさせてください。

 

 

 

 

 

 

 

校長先生は私の話を聞いて、私の気持ちを一定理解して下さったようです。

 

そして、こう言って下さいました。

 

 

 

 

 

 

あ~、そうだったんですか。そういうことがあったんですね。

 

お母さん、わかりました。

 

お母さんがそういうお気持ちなら、学校も合わせます。

 

もしまたお父さんから電話がかかってきても、(親権者である)お母さんとICタグの契約なので、それ以上学校では何もできない、と説明しておきますね。

 

事実そうですから。

 

 

 

 

 

 

 

そうして電話を切りましたが、

 

いち児童の保護者に対しての並々ならぬ配慮に対し、ただただありがたいと思う気持ちと、

 

なんで離婚してまでこうやって元夫と関わらなきゃいけないのか?というやるせなさと、

 

何とも言えない色んな感情がこみ上げ、ため息が出ました。

 

 

 

 

 

 

 

私の想像通り、元夫はなかなかICタグへのこだわりが消えませんでした。

 

私の元にも再度「登録したい」と連絡が来ました。

 

だけど、もううやむやにはできない。

 

かと言って教えるのも嫌だ。

 

どうしたものかと悩んだ挙句、

 

「無料お試し期間は毎年4月だけで、5月以降は有料で契約なんやけど、今年はお金払わなかったんだよね。だから登録しても無駄だと思うよ。」

 

と嘘つきました。(本当は有料で契約しています。)

 

 

 

 

 

 

元夫は引きません。

 

「じゃあ、僕が払うから、登録方法教えて。」

 

 

 

 

 

 

 

「登下校の時間知って、どうするの?二人とも元気に登校してるよ。それは電話や面会交流の時に伝わってない?」

 

 

 

 

 

 

元夫

 

「離れて暮らしてるから、心配で。」

 

 

 

 

 

 

 

「そう。心配…。」

 

 

 

 

 

 

元夫

 

「…。まぁええわ。」

 

 

 

 

 

 

一見元夫が引いた形ではありますが、元夫が納得していないのは見てわかっていました。

 

どうなるかな。

 

そう思いながら話を終わらせました。

 

 

 

 

 

 

 

ある日の子供と元夫の電話交流の日、伝え漏れてきた会話から、元夫がICタグの登録についてまた学校に電話するつもりであることを知りました。

 

やっぱり、と思いました。

 

でもここまできたら、学校にお任せしよう。

 

気にはなりつつも、時間が過ぎていきました。

 

 

 

 

 

 

そこから1ヶ月くらい経った頃でしょうか。

 

学童のお迎えに行った際にたまたま校長先生とばったり会うことができました。

 

そこで校長先生とお話しすることができました。

 

 

 

 

 

 

校長先生、先日はお電話ありがとうございました。

 

元夫はそれ以外にも色々と学校にお電話していると思います。

 

色々とご迷惑をお掛けしているかもしれず、申し訳ありません。

 

ICタグの事も相当こだわっていたので、あれから何度か電話かかってきていますよね。

 

本当にすみません。

 

 

 

 

 

 

 

あぁ~、お父さん、ちょっと、過干渉…、なのかな?

 

毎週〇曜日にお父さんと(子供たちが)お電話されているそうですね。

 

その時に長男くんが学校であったことなどお話ししてるのかな?

 

その話を聞いて、確かにお父さん、よく学校に電話してきています。

 

でも、迷惑ではないんですよ。

 

学校が把握できていなかったことも知ることが出来て、助かっていることもあるんです。

 

ICタグの事は何度かのやり取りで、お父さんの中で踏ん切りがついたようです。

 

もう諦めます、って話でしたよ。

 

お母さん、迷惑なんて思わないでください。

 

お父さんは心配なだけで、こうやって何度も電話することで(子供の色んな事に)慣れてくると思います。

 

慣れてくれば電話は減っていくと思っています。

 

時間はかかると思うけどね。

 

それまでお母さんは大変だと思うけど、焦らずにね!

 

 

 

 

 

 

 

校長先生のどしっと構えた姿に、ただただ申し訳ないと委縮していた私が緩んでいくのを感じました。

 

 

 

 

 

 

 

そうだった。

 

元夫は離婚した相手で、赤の他人なのだ。

 

元夫の問題を私が引き受ける必要なんてないんだった。

 

ここまで言って下さる学校にもっと甘えていいんだ。

 

学校に頼れるところは頼って、私は私でできること、やるべきことをしよう。

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを思った一連の出来事です。

 

 

 

 

 

 

 

それにしても境界線のなさ、こだわったことにはとことん、元夫の特性がよく出ているエピソードだと思います。

 

そして、ICタグについてうやむやにした私の対応は、ASDの特性のある元夫に対しては一番してはいけない対応だったと思います。

 

だからといって他の対応をしても、元夫のこだわりはどうすることもできなかったでしょうが。(何がベストの対応だったのかの答えは今もわかりません。)

 

今回は学校という第三者が介入したことで何とかなりましたが、ほどよく頼るのであれば、ASD傾向にある人と上手くいかない時、第三者といった誰かを入れることはとても有意義だし、積極的に頼っていった方がいいんだと思います。

 

それをしなかったから、私はカサンドラになっていったんだった。

 

かつての私は一人で何でも解決しようとして、気付けば視野狭窄となって、カサンドラ状態になったんだった。

 

同じパターンに陥ってはいけない。

 

私はもうカサンドラになりたくないんだ!

 

 

 

 

 

 

カサンドラの脱却についても色々と思った出来事でもあります。