弾き語りのライブを終えた次の日の高校

別に高校の同級生か誰かがライブに来てくれたわけでもないのに
なんでか、よくわからない高揚感と何かを自慢したい気持ちに駆られて登校していた

もちろん自慢しようって思える人がいるわけでもなかった。

授業が1時間、2時間とすぎるに連れて
その気持ちも忘れて

いつもと変わらない高校生活の時間に戻っていた。


でも、今度は学校が終わる時間が近づくにつれてギターを弾ける喜び、歌を歌える喜びに満ち始めていた。













部活動は"写真部"を選んだ。

何度も言うけど軽音部が良かった。
でも軽音部はなかった。
軽音部がないなら演劇部に入ろうそんな事も思っていたけど、
演劇部だってなかった。

だから、消極法に近い選び方で写真部を選んだ。

その大きな要因として、写真部は圧倒的な活動時間の少なさに魅力があった。

活動日は月曜日のみ。
それもミーティングを30分ほどやって終わる。
あとは年に数回の撮影会があって、季節毎に各自撮影してきた写真を提出するというものだった。

写真は好きだった。

だから写真を提出することにも苦はなかった。
ミーティングが30分だけで終わることもあって、部員とも仲良くなる必要もないと思った。



部活を楽しむことは二の次で、学校の一環として僕はこの部活を"やり過ごしていた"








月曜日は部活動を終えるとバイトがあった。

月曜日、木曜日、土曜日

確か週に3回、コンビニでバイトをした。

バイトは長期休暇以外は禁止とされていたが、父子家庭という家庭の事情もありバイトの許可はすぐにおりた。


"家庭にお金を入れる為"そんな嘘の口実を使ってお金を稼いだ。
音楽をする為にお金が必要だった。

それに学校以外に"居場所"を作ること
それは僕にとってとても重要なことだと思った。