ユーロ2016ラウンド16の日程が終了し、準々決勝が1試合ずつ4日間にわたって開催されています。
6/30(木) ポーランド vs ポルトガル
前後半90分、延長30分でも決着が付かず、PK戦(3-5)でがポルトガル勝利した。
7/1(金) ウェールズ vs ベルギー
ベルギーはベイルを封じたが打ち合いで「3対1」で敗れる。ウェールズはジャイアントキリングで初出場ながら準決勝に進んだ。
さて今夜からは混戦の「右ブロック」
7/2(土) ドイツ vs イタリア (日本時間28:00)
事実上の「決勝戦」です。W杯優勝国「ドイツ」と、スペインを相手に前回決勝のリベンジを果たした「イタリア」が激突します。
7/3(日) フランス vs アイスランド (同28:00)
ホスト国の「フランス」と、「イングランド」を破った「アイスランド」の対戦。何といっても、小国「アイスランド」が人口5300万人のサッカー強豪国を倒したのです!
アイスランドの総人口は約33万人。国土の面積は102,828km²と、日本の北海道と四国を合わせた程度の面積です。イングランド・プレミアリーグを制した「レスターシティー」も人口は約30万人です。
33万人の人口とは、日本の都市で例えれば、東京都・新宿区の333,363人、埼玉県・所沢市の335,875人、高知県・高知市の337,360人(平成27年国勢調査の人口速報集計結果)と同程度。
北海道と四国を合わせた面積に新宿区の人口しか住んでいない… 何かゆったり暮らせそう。
下記はBest16「イングランドvsアイスランド」戦のアイスランド先発メンバーです。
1.ハネス・ハルドルソン (GK)
2.ビルキル・サエヴァルソン (DF)
6.ラグナル・シグルドソン (DF)
14.カーリ・アルナソン (DF)
23.アリ・スクラソン (DF)
7.ヨハン・グドムンドソン(MF)
8.ビルキル・ビャルナソン(MF)
10.ギルフィ・シグルドソン(MF)
17.アロン・グナルソン (MF)
9.コルバイン・ シグトルソン (FW)
15.ヨン・ダディ・ボドファルソン (FW)
あれっ 全員「・・・ソン」が付いてる!?
でっ 調べてみました。 アイスランド人の名前には「姓がない」そうです!?!?
アイスランド人の名前は、現在の西洋の姓制度とは異なっているそうです。
アイスランドでは直近の父の名前を反映した「父称」(1)を用いています。「父称」とは、本人の父または男系祖先の名に基づく呼び名です。父系制の民族や文化圏に多く存在しています。
同名の人を区別するためや、私生子でないことを言明するために使用されているそうです。名前は「ファーストネーム+父称」で構成され、アイスランドの電話帳は「ファーストネーム順」に編集されているとのことです(2)。
アイスランド人の父称は、男性の場合「父親の名の属格+ソン(-son)」、女性の場合「父親の名の属格+ドッティル(-dóttir)」となり、それぞれ「~の息子」「~の娘」という意味である。
例えば、Jón Einarssonという人物にÓlafurという息子がいる時、Ólafur のラストネームは父親と同様のEinarssonとはならず、文字通り「Jónの息子 (son) 」を示すJónsson (Jóns + son) となる。このとき、Jón は属格形(Jóns)をとる。同様の慣習は娘に対しても用いられる。Jón Einarsson の娘 Sigríður のラストネームは Einarsson ではなく、文字通り「Jónの娘 (dóttir) 」を示すJónsdóttir (Jóns + dóttir) となる。(Wikipedia抜粋)
分かりにくいので「無理を承知」で、日本名で例えると…
佐藤太郎さんの息子さんである次郎さん、日本では「佐藤 次郎」さんですが…
アイスランドでは「太郎の息子 次郎」となり、娘さんの「佐藤 花子」さんは「太郎の娘 花子」となります。
アイスランドのシンガーソングライター・女優の「ビョーク」さんは、グラミー賞に12回、アカデミー賞に1回ノミネートされるなど多数の賞を獲得しています。
フルネームはビョーク・グズムンズドッティル(Björk Guðmundsdóttir)
Wikipediaには「これはアイスランド人の名前です。姓にみえる部分は父称であり、家の名前としての姓ではありません。この記事で取り扱っている人物は、正式には個人名のビョークで呼ばれます。」と但し書きが記されています。
ユーロ2016に関し日本のメディアの多くは「ハルドルソン (GK)、シグルドソン (DF)、アルナソン (DF)、スクラソン (DF)……」と省略していますが、アイスランドの方にすれば「ハルドルの息子、シグルドの息子、アルナの息子、スクラの息子……」ということになり「ハルドルの息子の誰なんだ??」という感じなのでしょうか…
ヨーロッパの名前は「父称」を使う例が多くみられます。
ゲルマン系やケルト系では、古くは姓がなく父称が用いられたそうです。
現在でもギブソン(ギブの息子)、ウィルソン(ウィルの息子)など、父称に由来する姓が多いですね。
そういえばマクドナルド(McDonald)、マッケンジー(McKenzie)、マックイーン(McQueen)、マクギャバン(McGavin)の「Mc」や「Mac」も父称表示で、マクドナルドは「ドナルドの息子」です。
セルビアやクロアチアで多い名前の「〇〇〇〇ヴィッチ(vić)」や「〇〇〇〇ィッチ(ić)」
これも「〇〇〇の息子」という「父称」だそうです。
この「vić や-ić」で終わる苗字、セルビアでは90%、クロアチアでは40%を占めているとのことです。
凄いボレーシュートを決めたクロアチアの「モドリッチ」は「モドリの息子」さんだったんですね…(笑)
話しをユーロ2016に戻します…
ニコラス予想の決勝戦は「ベルギー vsフランス」でしたが、ベルギーが負けたので、
互いに初出場の「ウェールズ vs アイスランド」を観てみたいです。
nico
(1)父称
人名の一部として用いる、本人の父または男系祖先の名に基づく呼び名である。父系制の民族や文化圏に存在する。姓が使われない場合は姓と同様に使われることもあり、同名の人を区別するため、私生子でないことを言明するため、また家系の呼び名として、あるいは一種の敬称として用いられる。また、歴史的な父称が姓として定着したものもある。
(Wikipedia抜粋)
参考・引用
イングランドvsアイスランド
先発メンバー
http://www.nikkansports.com/soccer/world/score/2016/euro/euro-10919052.html
父称
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%B6%E7%A7%B0
(2)アイスランド人の名前