SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)などの「抗うつ剤」が子ども達には効果がない事や、妊産婦への危険性(1)(2)は、何度も記事にしました。
では、「成人男性」の場合「重篤な副作用」や「他傷願望・希死念慮」以外何もないかというと、そうではなさそうです。
海外で実施された「臨床試験」において、SSRIが精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されています(3)。臨床試験で特定された抗うつ薬「SSRI」の成分名(製品名)は、フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール)、パロキセチン塩酸塩水和物(パキシル)、セルトラリン塩酸塩(ジェイゾロフト)とのことです。
日本に於いてもPMDA(4)が、5年前の2010年(平成22年)に『使用上の注意改訂情報』(5)として注意勧告を出しています。
原文は下記
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立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
使用上の注意改訂情報(平成22年8月10日指示分)
精神神経用剤
【医薬品名】塩酸セルトラリン(パロキセチン塩酸塩水和物)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[その他の注意]の項に
「主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。」
「海外で実施された臨床試験において、本剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤が精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されている。」を追記する。
精神神経用剤
【医薬品名】フルボキサミンマレイン酸塩
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[その他の注意]の項に
「主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。」
「海外で実施された臨床試験において、他の選択的セロトニン再取り込み阻害剤が精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されている。」を追記する。
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昨今、ベンゾジアゼピンの「認知症」患者への悪影響が問題視されてきました。
だとすれば、『大人は勝手に服用すればいい…「自己責任」だ!』とも言ってられなくなってきました。
「自己責任論」が通用するのは、わたし世代の「おじさん」だけなのでしょうか…!?
妊娠・出産を考えている方々(男性パートナーを含む)へ
「SSRI」「SNRI」など「抗うつ剤の服用」には慎重になってください。一度服用すれば「減薬・断薬」は簡単ではありません。
お母さんへ
女の子には絶対に服用させないでください。飲んだ「クスリ」が、何年で完全に体内から排出されるか「科学的」には明らかにされていません。またそのような長期に渡る「調査研究」を製薬会社は実施しようとはしていません。
参考になれば幸いです。
nico
(1)SSRIと胎児障害
http://ameblo.jp/nicolas2012/entry-11688735198.html
(2)パキシルの胎児毒性
http://www.yakugai.gr.jp/inve/fileview.php?id=110
(3)海外で実施された臨床試験
http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_02-06.html
(4)PMDA (Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)
立行政法人 医薬品医療機器総合機構
医薬品医療機器総合機構は、平成13年に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画を受けて、国立医薬品食品衛生研究所医薬品医療機器審査センターと医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構および財団法人医療機器センターの一部の業務を統合し、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づいて平成16年4月1日に設立され、業務を開始した。
(5)使用上の注意改訂情報(平成22年8月10日指示分)
http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/revision-of-precautions/0211.html