明日、桂 米朝さんの「通夜」が、そして明後日の25日「告別式」が大阪の吹田市「公益社千里会館」で行われます。
米朝さんは6代目笑福亭松鶴、3代目桂小文枝(後の5代目桂文枝)、3代目桂春団治らと共に「上方落語の四天王」と呼ばれ、上方落語界としては初めての「人間国宝」となり、後に演芸界初の「文化勲章」を受章されました。
自ら筆を執った「米朝落語全集」(1)も上梓され、長く埋もれていた上方落語を復活させられました。
米朝さんは享年「89歳」だそうですから「大往生」といえるのかもしれません。
誰一人「破門」することなく、米朝さん率いた「米朝一門」は、長男の桂米團治さん、桂ざこばさん、桂吉弥さんなど、東西合わせ総数は150名を越え、東西落語界の最大勢力となっています。
訃報を耳にし、先日桂米朝さんの「地獄八景亡者戯」を久ぶりに観ました…
やはり稀代の「天才」だとあらためて感服いたしました。
そして ふと「米朝一門」だった2代目「桂枝雀」さんのことを思い出し、ネットで探し「同じ演目」の噺を続けて観ました…
米朝さんと「同じ噺」とは思えないほどの「枝雀節」でした、
何度も笑い過ぎて涙が出てしまいました…
みなさんも時間があれば、是非
今日か明日、ご両人の「地獄八景亡者戯」観ていただきたいです。
私は、「桂枝雀」さんが贔屓の「噺家」でしたので「枝雀寄席」(2)を録画して 毎回欠かさず観ていました。
ところで枝雀さんは、1999年3月に自殺を図り、4月に心不全のため死去されました。
早いもので あれから16年にもなったのですね…
枝雀さん(当時は小米)は、1973年のある日、「演芸場に行くのが怖い」と言って、その場にしゃがみこんでしまったといいます。そしてご夫人が病院に連れていかれたところ、「重いうつ病」と診断されたそうです。
枝雀さんは、「セカンドオピニオン」を求め、いくつかの病院を回られたそうですが、どの病院も処方箋を出すばかりで快方に向かわなかったそうです。
その後 枝雀さんは、3ヶ月間のブランクを経て、高座に復活されましたが、1973年以降も、時々うつ病の薬を飲まれていたそうです。
一旦は回復しかかったものの、1999年3月13日に枝雀さんは、自宅で首吊り自殺を図っているところを発見され、病院に搬送されましたが、意識が回復する事なく4月19日に心不全のため死去されました。享年59歳でした。
枝雀さんが服用した「うつ病の薬」が何だったのかは、今となっては知る術もありません。
天国で再会した米朝さんと枝雀さん、今頃どんな話をされているのでしょうか…
nico
桂枝雀 「地獄八景亡者戯」
https://www.youtube.com/watch?v=_hDLt81I6Lw
桂米朝 「地獄八景亡者戯」
https://www.youtube.com/watch?v=EqUP1JOJy6I
参考・引用(Wikipedia抜粋)
(2)米朝落語全集
人間国宝、文化勲章受章と、いまや落語界を代表する至宝となった桂米朝師。自ら筆を執った『米朝落語全集
全7巻』(1980~82年)の刊行から33年を経て、新たに追加・発掘された口演記録・音源・資料から内容を増補し、造本・体裁・構成を一新して再編集。各巻に口絵写真、藤原せいけん氏の挿絵を収載し、詳細な索引を付して「調べる」「引ける」にも対応。至高の話芸をきわめた最大規模の全集、上方落語随一の定本にして永久保存版。第三巻は、「蔵丁稚」「高津の富」「鴻池の犬」「骨つり」「三十石夢の通路」……など21篇収載。
(2)枝雀寄席
ABCテレビ(朝日放送)で1979年9月から1997年4月まで全246回にわたって放送されたお笑い番組である。