桂 米朝さん 逝く… 「地獄八景亡者戯」 | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

明日、桂 米朝さん「通夜」が、そして明後日の25「告別式」が大阪の吹田市「公益社千里会館」で行われます。

 

米朝さんは6代目笑福亭松鶴3代目桂小文枝(後の5代目桂文枝)、3代目桂春団治らと共に「上方落語の四天王」と呼ばれ、上方落語界としては初めての「人間国宝」となり、後に演芸界初の「文化勲章」を受章されました。

自ら筆を執った「米朝落語全集」(1)も上梓され、長く埋もれていた上方落語を復活させられました。 

 

米朝さんは享年89歳」だそうですから「大往生」といえるのかもしれません。

 

誰一人「破門」することなく、米朝さん率いた「米朝一門」は、長男の桂米團治さん、桂ざこばさん、桂吉弥さんなど、東西合わせ総数は150を越え、東西落語界の最大勢力となっています。

 

訃報を耳にし、先日桂米朝さんの「地獄八景亡者戯」を久ぶりに観ました… 

やはり稀代の「天才」だとあらためて感服いたしました。

 

そして ふと「米朝一門」だった2代目「桂枝雀」さんのことを思い出し、ネットで探し「同じ演目」の噺を続けて観ました… 

米朝さんと「同じ噺」とは思えないほどの「枝雀節」でした、

何度も笑い過ぎて涙が出てしまいました…

 

みなさんも時間があれば、是非 今日か明日、ご両人の「地獄八景亡者戯」観ていただきたいです。

 

私は、「桂枝雀」さんが贔屓の「噺家」でしたので「枝雀寄席」(2)を録画して 毎回欠かさず観ていました。

 

ところで枝雀さんは、19993月に自殺を図り4月に心不全のため死去されました。

 

早いもので あれから16年にもなったのですね…

 

枝雀さん(当時は小米)は、1973年のある日、「演芸場に行くのが怖い」と言って、その場にしゃがみこんでしまったといいます。そしてご夫人が病院に連れていかれたところ、「重いうつ病」と診断されたそうです。

 

枝雀さんは、「セカンドオピニオン」を求め、いくつかの病院を回られたそうですが、どの病院も処方箋を出すばかりで快方に向かわなかったそうです。

 

その後 枝雀さんは、3ヶ月間のブランクを経て、高座に復活されましたが、1973年以降も、時々うつ病の薬を飲まれていたそうです。

 

一旦は回復しかかったものの、1999313日に枝雀さんは、自宅で首吊り自殺を図っているところを発見され、病院に搬送されましたが、意識が回復する事なく419日に心不全のため死去されました。享年59歳でした。

 

枝雀さんが服用した「うつ病の薬」が何だったのかは、今となっては知る術もありません。

 

天国で再会した米朝さんと枝雀さん、今頃どんな話をされているのでしょうか…

 

nico

 

 

桂枝雀 「地獄八景亡者戯」

https://www.youtube.com/watch?v=_hDLt81I6Lw

 

桂米朝 「地獄八景亡者戯」

https://www.youtube.com/watch?v=EqUP1JOJy6I

 

参考・引用(Wikipedia抜粋)

 

(2)米朝落語全集

人間国宝、文化勲章受章と、いまや落語界を代表する至宝となった桂米朝師。自ら筆を執った『米朝落語全集 全7巻』(1980~82)の刊行から33年を経て、新たに追加・発掘された口演記録・音源・資料から内容を増補し、造本・体裁・構成を一新して再編集。各巻に口絵写真、藤原せいけん氏の挿絵を収載し、詳細な索引を付して「調べる」「引ける」にも対応。至高の話芸をきわめた最大規模の全集、上方落語随一の定本にして永久保存版。第三巻は、「蔵丁稚」「高津の富」「鴻池の犬」「骨つり」「三十石夢の通路」……など21篇収載。

 

(2)枝雀寄席

ABCテレビ(朝日放送)で19799月から19974月まで全246回にわたって放送されたお笑い番組である。