病気は治ったが患者は死んだ…  (ゼプリオン・ブルーレター) | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

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いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

49日 読売新聞「ヨミドクター」の記事

『 統合失調症薬「ゼプリオン」で17人死亡例』(1)を読んでいたら、

松長高野山真言宗管長が仰られたとされる病気は治ったが患者は死んだ…という言葉(2)を思い出した。

 

処方した精神科医は、患者が「死ぬ」とは思っていなかったのだろう。(思っていたら犯罪です。)

 

以下 読売新聞「ヨミドクター」の転載です。

 

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ヤンセンファーマ社の統合失調症治療薬「ゼプリオン」の使用後に死亡した患者が、昨年11月の販売開始から4か月半で17人に上っていることがわかった。薬との因果関係は不明だが、同社は、医療機関に注意を呼びかけている。

 

この薬は4週間に1回、肩や尻の筋肉に注射する。使用した患者は推定約1万700人。市販後の調査で報告のあった17人の死亡例には、心筋梗塞や肺塞栓、低体温、吐しゃ物による窒息などがあった。使用3日後の例もあれば、40日以上経過していた例もあった。

 

同社は、薬との因果関係などは調査中としながらも、「薬剤は投与後、4か月間は体内に残る。なるべく家族らが経過観察できる患者に投与し、異常があれば直ちに受診するように十分説明を」などと医師に呼びかけている。他の抗精神病薬との併用についても、安全性が確立していないとして極力避けるよう求めている。厚生労働省も情報収集している。

 

同社によると、この薬は2009年以降、世界60か国以上で使用されているが、短期間に多数の死亡例が報告されたことはないという。

 

201449日 読売新聞)

 

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読売新聞の報道の8日後、厚労省の「医薬食品局安全対策課」が、ゼプリオンに関し

ブルーレターと呼ばれる「安全性速報」(3)を報道機関向けに発表していた…

 

文中「4月16日までに21例の死亡症例が報告されていますが…」

とあるように、1週間で「4名」も死亡奨症例が増加している。

 

この医療関係者等への注意喚起のポイントは、以下の3点です。

1. 急激な精神興奮等の治療や複数の抗精神病薬の併用を必要とするような不安定な患者には使用しないこと。

2. リスペリドン持効性懸濁注射液(販売名:リスパダールコンスタ筋注用)から本剤への切替えにあたっては、過量投与にならないよう、用法・用量に注意すること。

3. パリペリドン又は類薬であるリスペリドンでの治療経験がない場合は、まず、一定期間経口剤を投与して症状が安定していることを確認した後、これら経口剤を併用せずに本剤の投与を開始すること。

 

不安定な患者には使用しない??

 

精神的、肉体的にも「不安定」だから精神科を受診するんだ!

 

用法・用量に注意??   症状が安定していることを確認??

 

そんな精神科医はいるのか!?  私の経験上5人に1人だ…

 

 

ヤンセンファーマの運営するサイトXEPLION(4)で「副作用」に関する記載を見つけた…

 

「承認時までの国内探索的試験、国際共同二重盲検比較試験及び国内長期投与試験における安全性評価対象例492例(日本人410例を含む)中353(71.7%)に副作用が認められました。

その主なものは、高プロラクチン血症136(27.6%)、注射部位疼痛72(14.6%)、注射部位硬結52(10.6%)、不眠症32(6.5%)、精神症状31(6.3%)、アカシジア27(5.5%)でした。なお、重大な副作用として悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、肝機能障害・黄疸、横紋筋融解症、不整脈、脳血管障害、高血糖・糖尿病性ケトアシドーシス・糖尿病性昏睡、低血糖、無顆粒球症・白血球減少、肺塞栓症・深部静脈血栓症、持続勃起症が報告されています。」

 

通常、「副作用」は「症状の悪化」と処理され「副作用発生率」は低く報告される。

 

にも関わらず、71.7%に副作用。

 

驚くほど高い「発生率」である。 飲めば、もれなく「副作用!!」に等しい…

 

「世界60か国以上で使用されているが、短期間に多数の死亡例が報告されたことはない…」

 

そりゃ そうだろう! 日本ほど「多剤処方」「長期処方」をする国はない!!

 

これこそ「多剤処方」が危険というエビデンスである。

 

厚生労働省による2008年の調査では、

ある1日に「統合失調症」あるいはそれに近い診断名で日本の医療機関を受診している患者数が25.3万人で、

そこから推計した受診中の患者数は79.5万人とされている。

 

21名の「死」は「氷山の一角」であることは疑う余地はない。

 

今、80万人の国民が「死の危険」に晒されているのだ…

 

 nico

 

 

(1)統合失調症薬「ゼプリオン」で17人死亡例 (ヨミドクター)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=96168

 

(2)高野山真言宗・高家寺HP

http://mantra.way-nifty.com/kokeji/2013/10/post-d45b.html

 

(3)統合失調症治療薬「ゼプリオン水懸筋注」に関する安全性速報の発出について(厚労省)

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000043861.html

 

(4)XEPLION

http://www.lai.jp/dr/product/xep/