米領グアムで日本人旅行者3人が死亡した連続殺傷事件で、殺人などの罪で起訴されたチャド・デソト被告(21)の罪状認否が27日午後にグアムの地裁であり、被告側は精神疾患を理由に無罪を主張した。
今後、予備審理をへて、陪審員も参加する公判で、有罪か無罪かの評決が下される。
起訴状などによると、デソト被告は今月12日夜、グアムの繁華街で、杉山利恵さん(28)=栃木県栃木市=と上原和子さん(81)=同=をナイフで刺し殺し、横田仁志さん(51)=茨城県潮来市=を自動車ではねて殺害。他の11人をナイフや車で殺そうとした。
公判で有罪の評決が出れば、裁判官が量刑を言い渡す。
グアムには死刑制度がないため、最高刑は終身刑になる。
朝日新聞 【グアム=松尾一郎】
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被告の弁護人が精神疾患を弁護理由に持ち出したということは、精神科への通院実績があったということだろう。
ネットでは様々な情報が飛び交っている、例えば・・・
1週間前にデソト容疑者に会ったという女性は次のように話します。
「彼がおかしいのは目を見て分かったわ。でも彼は自分の問題を隠そうとしていたの。ただ知っているのは、デソト容疑者が抗うつ剤を持っていたということ」(1週間前にデソト容疑者に会った女性)
以前にも記事にしたが、米国での銃乱射事件は・・・
1998年5月
オレゴン州スプリングフィールドで、15歳のキップ・キンケルが、両親を殺害した後に自分の学校に行って銃を乱射し、2人を殺害して22人に傷を負わせた。彼は抗うつ剤プロザック(SSRI)を服用していた。
1999年4月
コロラド州コロンバイン高校で、18歳のエリック・ハリスと17歳のディラン・クリーボールドが銃を乱射し、12人の生徒と1人の教師を殺害し、23人に怪我を負わせ、その後自殺した。エリックは抗うつ剤ルボックス(SSRI)を服用していて、体内からその成分が検出された。ディランの情報は公開されていない。
2005年3月
ミネソタ州レッドレイク高校で、16歳のジェフ・ワイズが銃を乱射し、学生や教師、警備員を殺害した後、自殺した。祖父母を含めて合計9人を殺害した。彼は抗うつ剤プロザック(SSRI)を服用していた。
2007年4月
バージニア州バージニア工科大学で、23歳のチョ・スンヒが銃を乱射し、32人を殺害した後、自殺した。アメリカ史上最悪の銃乱射事件となった。彼は抗うつ剤を事件当日も服用していた。
2007年12月
ネブラスカ州オマハの大型ショッピングモールで、19歳のロバート・ホーキンスが銃乱射し、8人を殺害した後自殺した。この少年は、ADHDとうつ病と診断され、抗うつ剤プロザック(SSRI)を服用していた。
これらは「精神障害」→「凶悪事件」という単純な図式ではない。
「精神障害」 → 「精神科治療薬の処方」 → 「薬因性他傷願望」 → 「凶悪事件」
というパターンに気付いて欲しい。
メディアはこのパターンを省略し「精神障害」「精神科通院」「凶悪事件」という
因果関係の不明瞭な報道しかしない。
問題は「精神科治療薬の服用」である。
何度でも
何度でも、何度でも、何度でも書く。
子どもたちや青少年には精神科治療薬は「危険」過ぎる。
もう「エビデンス」は充分に出そろっているではないのか!
しかし、精神科治療薬が原因の「被害者」「加害者」を作りだすことを止めさせるには
いったいどうすればいいのだろうか・・・
Nico