『名残』と言う言葉 | 愛に恵まれて

愛に恵まれて

   己を愛しましょう
   人を愛しましょう
   花を愛しましょう
自然界に生きる全てを愛しましょう

 

36

 名残と言う言葉を、辞書で引いてみました。
海上で風が静まったあとで、波がまだ静まらないこと。物事が過去ったあとに、その影響がなおも残っていること。人と別れたあともその面影が残っていること。そうなのですね。風が静まっても、波が穏やかになるのは時を要するのかもしれません。私が、認定資格の心理カウンセラーと行動心理士の合格通知を受け取ったのは、離婚してからでした。その合格証は、私に在り得ない自信をもたらしてくれました。未経験の私ですが、カウンセラーと名乗ることが出来たのです。一つの成功体験は、次なる成功への道筋となり、独学で、ブログを立ち上げることが出来ました。勿論、プロフィールに堂々と、心理カウンセラーと行動心理士を表記することが出来、箔が付いたブログとなりました。ブログの内容は、日記です。

 日記を単なる文章の羅列では、読む方にとっても面白くありませんので、遊び心を入れた川柳、短歌を織り交ぜてポエムとして紡いでおります。この形が定着してきた頃に、次なる夢が頭をもたげてきました。高校生の時、一番苦手だった科目、英語への再挑戦です。これはやはり、停滞しております。そして、現在に至りますが、働く意欲が湧き出て、知的障碍者施設で働かせて頂いております。離婚してからの経過時間は、私にとりまして激動の事象があり、何年、何十年過ごしてきたような感があります。時間軸とは言いますが、余りにも真剣に自分と向き合い、時を過ごしてきただけに、周りの流れる時間に気づく余裕がありませんでした。ふと我に返ると、離婚してから、九か月半の月日しか経ておりませんでした。
 先日、孫の空手県大会があり、会場でそっと応援しようと、見に行きました。しかしながら、観覧席で座った位置が、元家族たちの対局側になっていたのです。それも、真正面なのです。大きい体育館ですので、顔の表情までは判りませんでしたが、姿かたちで判別できました。元夫は、私に気が付くと孫や周りの方に、指をさし教えている様でした。私は、それを見ていても手を振って応える勇気は出ませんでした。その時、私には不思議な感覚が走りました。何となく、温かい空気が流れたような気がしたのです。対極に居た元家族たちとは、義娘や、そのご両親たちです。かつて、私たち家族と実家のご両親とで、毎年、旅行を敢行致しました。嫁姑の問題を回避するべく、敢えて、ご両親と仲良くしようと働きかけていました。その頃が、走馬灯のように浮かんできましたが、何の感情も湧きませんでした。お互いに、声を掛け合う事も無く離れました。九か月半を経て、波が穏やかになったのを実感しております。
この穏やかな波を大切に、競い合う事も無く、人を愛する喜びを胸に、生きて参ります。
 ありがとうございます