最後の砦、サマーソニックも終了し、無事東京に戻って参りました。







今回の遠征はリハーサルの関係で実は10日から大阪に入ってたんですが、13日のフェニックスとフレイミングリップスがどうしても観たかったので僕ら四人だけ無理矢理もう一日残って、遠征では珍しく3泊4日の長旅でした。本当はダフトパンクでもうダメだーってくらいグチャグチャに踊って帰りたかったけれど、それだと最終の新幹線に間に合わないってんでそこは泣く泣く断念。。。しかしね、最後に観たフレイミングリップスのアクトが圧巻だったので全然問題なかった。のっけから『Race for the prize』。いきなり大量の風船を客席にばらまいて、紙テープが花火大会の如くバンバン飛び、本当にこれが1曲目なのか!!ってくらい派手な演出で、あっと言う間にハッピーな感情がすっかり体を満たしてしまう。「してやられた」そんな言葉がこんなに素直に出てきたLIVEを経験したのは初めて。いくつものラジカセから同時に別々の音楽を鳴らしたものをひとつの作品と呼んでしまうバンドだからこそ為し得る最高の演出でした。
WayneがMCでも言っていたけど、やっぱり音楽はすごくポジティブでハッピーなものだし、LIVEっていうのはそれをよりダイレクトに、尚かつ本能的に受け取れる場だと思う。左脳より遥か先に右脳で理解するものなんだよな。例えば世界的に理解されている音楽で、真っ先に歌詞の内容から有名になった音楽なんて一体いくつある?音は物理的には只の空気の振動だけれど、言葉より遥かにたくさんの情報が詰まっていて、だからこそダイレクトに、本能的に感情が溢れ出すものなんです。これを読んでくれているみなさんも、僕らの音楽でも他のどんな人たちの音楽でもいいけど、歌詞のついている音楽を初めて聴いた時にその歌詞の通りの風景を最初から最後まで想像しますか?たとえ想像したとしてもそれはそれぞれの記憶の範囲の中からうまれるものを想像するわけだから各々の景色は違うはずだし、たとえ同じ景色でもそれはモノクロなのかカラーなのかそれともセピアなのか、人それぞれなわけです。そんなありふれたこと言うなやって苛立ってる方もそろそろいるかも知れませんが、要するにフレイミングリップスは洋だ邦だなんて国境を越え、最高の音楽の楽しみ方のひとつをこんなにもあっさりと表現してくれたことに俺は感動したのです。ありがとう、フレイミングリップス。ありがとう、帰りの新幹線をわざわざ次の日の最終までずらしてくれたセーニャアンドカンパニー。(泣)





さて肝心の僕らのステージは、トロロ、ジャパンとはまた違う雰囲気で挑みました。前2つとは会場も客層も違うだろうって理由ももちろんあるけど、実はトロロとジャパンの演奏を映像で確認した時にかなりショックを受けまして。。。確かにやってる時は楽しかったんだけどいざ客観的に映像を見てみたら、、、あれ?なにも感じない。。。まったく景色が見えないんです。慣れとか飽きとかミス云々は確かにあったけど、もっと本能的な部分を忘れてしまっているような。。。かねてから「音で感じてもらう」というスタイルをこのブログでは繰り返し書いているけど、どこかでそれが別の方向に行ってしまっていたのかも知れない。以前も幾度となくその壁にぶち当たっては、そのたびに軌道修正をしてきたけれど、だから今回の大阪のステージは特に精神面で強く目標を持って挑んだ。演奏技術は普段練習している以上のものは出せないから特に大きく気にはせず。。。するとやっぱり、演奏していても明らかになにかが今までと違ったんだよね。というよりは、今まで何本か良かったなあと思えたステージに近い感覚が得られたというか、、、。普段より派手に汗かいたりはしなかったけれど、観てくれたお客さんもきっとおとなしいバンドだなあなんて思わなかったはず。おかげで、音楽を景色として観てもらう方法をまたひとつ学ぶことができた気がします。そんなことを考えていたから、余計にフレイミングリップスのLIVEには感動してしまったのかな。ここからさらに磨きをかけるですよ。






今朝は母親の停電だ!停電だ!って騒ぎでいったん目が覚めましたが、あまりの疲労にまったくかまうことができず、気づいたら復旧してました。さっき夕刊読んだら、なんかうちの近くが原因だったみたいですね。(笑)にしてはあとから聞いたところ浦安は割と早い内に回復したみたいですが。スタジオで録音してる真っ最中に停電なんかしたらもう大変なんだろな。。。けが人は今のところ報告無いみたいですけど、なんでも機械のこのご時世、その辺の身近な部分の被害状況はどんなんになっているのでしょうか。掘れば色々出てきそうな気がします。ちなみにうちの被害はビデオデッキの時計がリセットされたくらいであとは特に。(笑)