ゴミムシダマシという小さな甲虫がいます。

２ｃｍもない成虫ですが、小鳥や爬虫類などのペットを飼っている方には、ミルワームとして馴染みがあるのではないでしょうか。

ミルワームはゴミムシダマシの幼虫でmeal wormと書きますが、名前の通り「餌になるワーム」のこと。

我が家ではこれを食べさせているペットは飼っていませんが、寒い季節に庭にやってくるジョビコ（ジョウビタキの♀）のために毎年晩秋に1パックだけ買い求めていました。

家内と散歩の時に小カップに入れて持ち歩いて、歩道や畑、公園で見かけるハクセキレイにあげることもあります。

パン屑などよりよほど栄養があるのでしょう、彼らは喜んで食べてくれますが、一度など蕎麦屋の前で３匹ほどあげたところ、３０分後に戻ったらまだ餌を待っていて驚きました。

癖になってはいけないのでその後そこでは給餌していませんが、野鳥の餌付けは良く考えなくてはなりませんね！

ゴミムシダマシはとてもアバウトな虫で、適当な入れ物に入れて野菜屑と一緒に常温で放っておけば、適当に蛹になってしばらくすると成虫に羽化します。

すごく繁殖するので、今シーズンのようにジョビコが来ないと大量に余ってしまい、もう何十匹も成虫に仕上がっています。

いつも重なり合ってガサガサ忙しなくうごめいています。

成虫になるともう餌にはならず、繁殖させて卵を産ませてミルワームにするしか利用方法がなくなります。

ちなみに特定外来種で庭に放虫することはできないので、ペット以外の野鳥などへの給餌のために繁殖させるには注意が必要です。

そんなことをいろいろ考えると、我が家がもうミルワームを買うことはないと思います。

人間のエゴで殺生しないですむため、家内も賛成することでしょう。

今後ジョビコには、自然界で食べ物を探してもらうことになります。

気の毒な名前をつけられた虫