えむの集いコンサートVOl.7@すみだトリフォニーホール 2013.7.6 | リーベショコラーデ

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thoughts about music and singers

全席自由3,000円

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このコンサートは志を同じくする音楽仲間「えむの集い」が開いている定期的コンサートで
今回がもう七回目です。観るのは三回目になります。

結論:素晴らしかった!感動しました。

音楽に境界は無い、と銘打っていろんなジャンルを混合して演奏する人たちはよくいますが、いつも違和感がありました。この音楽とその音楽は同じ舞台に載るのは似合わないだろう、、、と感じるので。

しかし、今回のは初めて『ジャンルを越えた音楽の醍醐味』を味わいました。
もう、今年行ったコンサートでは出色の出来でした。

まず、オペラのアリアと和楽器演奏が別の部で行なわれ、最後の部で混合演奏したわけですが、違和感全然ありません。甚平姿で「情熱大陸」を演奏しましたがこれがまた感動ものでした。ひとえに、プロデュースしてアレンジした人(廣瀬 充さん)の力量が大きく貢献していると思う。

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■ まず第一部 オペラ/クラシックステージ

美しきロスマリン
 ヴァイオリン(伊東佑樹さん)と(大谷雄一さん)の息がよく合っている。
 経歴を見ると大学も同じだし、きっと普段から仲のよい友達なんだと感じます。
 二人とも、「真面目」そうな好青年。と言うより、このコンサートの出演者は全員が『真面目』そうな雰囲気を持っていて、やはり人間、真面目な人の《姿勢》というものが音楽にも現れるものだと再確認しました。(人間的に好きになれない音楽家もいますから)

『シンデレラ』より やっとここに着いたわ
 堀万里絵さんです。舞台姿がまず日本人離れしていて凄い。この人は日本人離れした容姿をしているけれどとても日本的な「和」の雰囲気を感じさせる人です。この個性は欧州に行っても通用する(東洋の美として受けるだろう)と思います。そろそろそれを視野に入れて良い時期ではないでしょうか。

『友人フリッツ』より さくらんぼの二重唱
 守谷由香さんと村上公太さん。守谷由香さんは降板した澤村翔子の代わりに日生劇場で『フィガロの結婚』に出たと言う事で名前は覚えていましたが初めて観ました。イタリア語の発音が良いです。声量もあって、村上さんの声量とぴったり合っていた。このデュエットは素晴らしかったです。この二人は今後注目します。守谷さんはこれまた「真面目」の雰囲気の人です。尋常でない恋愛を経験して戴いて更に音楽に、人間性に奥深さを期待したい人です。村上さんはプロフィール写真が似ていません。。。何年前?(笑)
守谷由香さんはこの後『キャンディード』の 着飾って、きらびやかに を歌いましたが、声も良いし品がありました。キャラクタに合っていたと思います。

『天国と地獄』より ハエの二重唱
 天国と地獄と言ったらナタリー・デセイ、ミンコフスキのリヨン・オペラ[DVD]という傑作がありますが、この二重唱(前嶋のぞみさん、高田智士さん)は笑えました。呼吸がよく合っている。後で知りましたがこの二人は夫婦なんですね(ご本人が公開しています)。
世の中には結婚している事を隠したい舞台人の夫婦もいますが、共演していることでそれを感じさせる、というのは本当に息の合った関係なんだろうと思います。素晴らしい事です。
前嶋さんは美人です。色気もあってキャラによく合っていた。初めて見ましたが私が知らなかっただけで多方面に活躍されている方のようです。
高田さんも初めて見ましたが、奥さんぐらいにダンスを上達していただければ、立派な押し出しのある男性なのでクラシック界のトラボルタも夢ではありません。頑張れ。

ピアノ三重奏曲ト長調 ドビュッシー

 初めて聴きましたがこれも良かった。録音されたものがあるのかどうかも知りませんが良い曲です。この三人ならでは、の演奏がされていたと思います。珍しい曲を有り難うございました。

『カヴァレリア・ルスティカーナ』より 祈りのシーン

 トリのコーラスです。歌手メンバー五人総出ですが、上手かった!
 人数では八人の「二期会マイスタージンガー」に負けますが、技量は互角です。特に、技量先行で組まれる二期会マイスタージンガーよりもコーラスに「友達ならではの一体感」が溢れている。声の若々しさもこの人たちにはあるし、あと三人友達を呼んでコーラスのレパートリーを今後増やして欲しいものだと思います。真ん中に堀万里絵さんがいましたが、迫力がありました。スター性がある人です。その押し出しが影響して「堀万里絵コーラス団」のように見えました。

■ 第二部 和楽器集団 独楽ステージ

 和楽器のコンサートというのは実はほとんど行った事が無く、雅楽をCDで聴いたり文楽とか能とか歌舞伎の演奏という「伴奏」でしか知らないのですが、これは刮目しました。感動しました。素晴らしいです。カッコいいです! 雅楽がロックンロールです。ロックンロールと言うのは私の上の団塊の世代が「不良の音楽」「反骨者の音楽」のイメージを作ってしまったように私は思うのですが、静かに聴いていても全身がロックンロールしてしまいました。和楽でロック!新体験です。素晴らしいです。音楽の垣根が取り払われた瞬間を体験しました。
尺八の人(川崎貴久さん)がまたカッコ良くて、私は明日から尺八を習う決心をしました。
連れがお琴と三味線をすると言うのを帰りに聞いて、それじゃ三ヶ月後にMの集いに入れて貰おう、と固く決意しました。(笑)
この和楽器集団 独楽は、2013年9月8日に亀戸文化センターで東日本大震災復興支援コンサートするそうです。聴きに行きます。お問い合わせはこちら

■ 第三部 スペシャルコラボレーションステージ

クラシック、和楽と十分感動したのに、まだ演し物があるのでしょうか。。。と思いつつ、出てきたのは日本の歌曲、井上陽水の「少年時代」、童謡、甚平姿での「情熱大陸」!
もう、涙出ました!素晴らしいコンサート、有り難うございました。
CD買って帰りました。まだ買える筈です。こちらに問い合わせてみて下さい。
堀さんのサイトで聞いてみても大丈夫の筈です。


とっても満足+感動しました。私も音楽演奏に余生をつぎ込む決心をさせられた一日でした。
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次回も楽しみにしていますよ!