実舞台を観た事無いので来日すると聞いたGFがチケットS席14,500円×二枚を買ってくれました。
有り難う>>

そうしたら、直前(2013.6.13)に体調不良で来日不可能と決定!
知らせのハガキが武蔵野文化事業団から届いたのが15日。。。
悪い知らせはできるだけすぐに知らせないといけません!
私はエリカ・ミクローシャの降板を知らず、15日に別の日の公演チケットを購入した後でした。
「知ってたら買わなかった・・・」
自分の降板を自分のブログで公開するのをためらった澤村翔子のような人もいますが
悪い知らせはできるだけすぐに知らせないといけません!
★あなた目当てで切符を買う人が世の中にはたくさんいるんです!>> 歌手の皆さん!
グチはそのくらいにして(笑)
結論から言うと、交替して登場したイリーナ・ドブロフスカヤも、舞台の演出も、予想以上の出来でした。素晴らしい公演でした。エリカ・ミクローシャを死ぬまでに見れなくなったのは心残りですが、この公演自体はとても満足しました。
イリーナ・ドブロフスカヤは声質の細いソプラノ、専門用語でなんと言うのか知りませんが嫋やかでキレイでよく伸びる声です。ナタリー・デセイと良い勝負だな、と歌いだしにまず思いましたが、なんのなんの、舞台が進むに連れてどんどん調子があがり、一幕最後の高音もきちんと出し、デッセイがメトロポリタンであの音を外したのと好対照。デセイでさえ(もともと細いキレイな声質の所為も有るかもしれないし体調が良くなかった事もあるでしょうが)三幕の最後には声がヨレヨレになった椿姫、イリーナ・ドブロフスカヤは強い声が最後まで切れませんでした。素晴らしい歌手です。
椿姫と言えば私の世代ではなんと言ってもアンジェラ・ゲオルギューとショルティの衝撃を忘れる事がありません。何しろアンジェラ・ゲオルギューの美しさと言ったら「こんなに美しい椿姫は空前絶後」とか宣伝文句に使われて、実際それくらい美しい人で、「オペラ歌手=デブで似合わない派手なドレスを着て脳天から声を出す人」と子供心に思っていた観念を木っ端みじんに砕かれたものです。
イリーナ・ドブロフスカヤは更にそれを上回る美人だと思います。髪色がダークブロンドだから目立たないだけで、あの肌の白さでアンジェラ・ゲオルギューと同じように黒髪にしたらもっと注目されて当然という気がします。一幕のドレスも純白の織りが入ったドレスで、アンジェラの椿姫を意識しているように(私が意識しただけかも知れませんが(笑))思いました。
舞台最後の挨拶では「ありがとうございました」と口が動いたのを見逃しませんでした。可愛い人です。オペラ歌手、舞台人は一般人と違うなどという驕りを持たず、礼儀もわきまえた人だけが世界に通用する人になっていく、と改めて思いました。
演出はパンフレットに「ハンガリー国立歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団」と書いてあったのでフランスオペラみたいにバレエが付くのか?と予想していましたら二幕のフローラのパーティにバレリーナが登場したのです!これがまたキレイ!(笑)「椿姫」のこういう演出は初めて見ましたが、流石に本物のバレリーナの踊りは雰囲気が華やかで素晴らしい。歌手とは別物の美しさがそこにはありました。タンバリンを手足に打ち付ける踊りはチャルダーシュ(ハンガリーの舞踊)でしょう。マタドールの踊りも登場して、まるでバレエ「白鳥の湖」の舞踏会シーンのようです。この場面だけでももう一回見たいくらい良かった。
(実は明日もう一回観に行きます)
同行した
は、テノールとバリトンの歌手が素敵、と私のオペラグラスを返してくれませんでした。見た目も大事です。日本人にはあれは真似できる人はおらんだろう。日本人のレベルが非常に高くなっている事はよく知っていますが、日本人だけで行なうオペラで西洋の模倣をするのは表現に限界があり過ぎる、と、
が夢中になっている姿を見て改めて思いました。あと、会場にイブニングドレスを着ている人がまったく見当たらないのも結構びっくりしました。
西洋のまねごとではなくて、「オシャレをして出かける場所」というのが日本にはいったいに少ないのかなぁ、或はオシャレ自体がなにか人目を憚ることなのかなぁ、などとイブニングを着ていて目立ちまくっていた
を見ながら思いました。椿姫の演出については劇場で
と色々長い話しをしたのですが長くなるので明後日。もう一回この演目を同じメンバーで府中の森で見てから書きます。
