京都に古より伝わる独特の作法!



【ぶぶ漬け食べて行きなはれ♪】



これは長居している客を帰らせたい時に…




『ぶぶ漬け…いかがどすか?』



と問いかけ…



『おっと…

もうそんな時間か?

奥さん…こりゃ失敬!』



と…暗に帰りを促す技である!






【ぶぶ漬け】とは…


お茶漬けの事であるが

どんなに待っても…

京都の家庭で

ぶぶ漬けが出てくることはない!



『へぇ…ご馳走してくれるんだぁ♪』



などと…

間に受けて大人しく待っていても…



『無粋な人どすどす!』



と陰でバカにされてしまう

という具合だ!




なんて事だ!




よりにもよって

私の大好物のお茶漬けを

そんな…鬼は〜外!みたいな

道具に使うなんて!



しかし…

そんなことを言われてしまえば

私の闘争心が

かきたてられる

というものである!













『ぶぶ漬けでも

食べていきなはれどす~♪』





ときたら…




『メガ盛りでお願いします!』





と…

返すのもまた一興♪

さらに…




『奈良漬けもお願いします♪』




と…

京都なのに

奈良漬けをオーダーするという

ツバメ返し技

ぐらいは自然に出来るだろう!


だが…

そんなチマチマとした

受け身な姿勢でよいのだろうか?



やはり攻撃こそ最大の防御である!


つまり…


京都のお宅を訪問する際には…

自ら【ぶぶ漬け】を懐に

忍ばせて訪問するぐらいの

心構えが必要だ!


そして…



『ぶぶ漬けでも…』



と言われかけたら…



『いえ…

手持ちの

永谷園がありますので♪』





と…リュックから

【ぶぶ漬けの素】

を取り出して

サラサラと食べ始める。


そして…



『おや?奥さん…!

逆に…ぶぶ漬けでも…

いかがどす?』





出たーーー!



【必殺ぶぶ凶斬り】



である!



京の伝統に従って…

ぶぶ漬けをすすめられた者は

その場を立ち去らねばならない!


自分の家であるにも関わらず

荷物をまとめて

家を出て行くはめになる訳だ!





途方にくれた京都人が

とりあえずホテルで

一泊を過ごそうとしても

先回りして

ホテルの部屋に


【ぶぶ漬け】


を置いておく!



そう!



ドラキュラが

十字架を恐れるように

京都人は


【ぶぶ漬け】


を恐れるのだ!





ダンダンダンダン♪



ブブロスッ!



ダンダンダンダン♪



ブブィロス!





『久しぶりだな他県人』




「京都人か…」





『お前に

ぶぶ漬けを

贈ろうか…』










「哀れだな…京都人…

あんたは何もわかってない!」




行き詰まって

途方に暮れる京都人の前に

私がタイミングよく現れて

仲直りを持ちかけ

温泉へと誘いだす。




そして京都人が

湯に浸かっているところに

ご飯と玉露を

ドバドバと投入するのだ!






「うわははは!

ぶぶ漬け風呂だぁ♪

ぶぶ風呂の中で

じっとしていてくれ!」








『私は…

ぶぶ漬けには

ならないさ…』







…京都人殲滅の悲劇である!






でもまぁ…

ここまで書いておいて

ナンだけど…

京都の

【ぶぶ漬け】

って本来は…

客の前に出てこない食べ物なわけで…

そう考えると…


【幻の一品】


って感じがして…

すごく食べたくなるなぁw






【ぶぶ漬け食べますか?

それとも京都人やめますか?】







『俺たち…ブブヅケ…だろ?』






食〓たまこ〓通





人間関係のトラブル

 

 

 

 

 

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