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命に関わる記載あります

苦手な方は

読まずに閉じてください



A少年は

20歳の誕生日を過ぎた時

父親に


成人になったから

⭕️⭕️⭕️でお金を借りてきてくれ


と言われ

調べまま、よくわからぬまま

お金を借り


十数年後に

債務整理する結果となりました



先日

A少年(今は少年ではないけれど…)の

両親のお宅から

出火してしまい

お一人が

命の幕をおろしました


DNA鑑定にも

日数がかかり

葬儀を終えたのは

二週間後だった


ほぼ焼失してしまい

遺影も無いんだよな

ぽつり呟いていた…



戸建てでは無く

公営住宅



今月中に物を出してください



そう言われたのは

月末まで一週間というタイミング


専門の業者に頼めば

すぐにできたのかもしれないが

残されたA兄弟は

これまでの両親への

かなりの経済的援助も負担になっており

この先の経済的負担も考えて

自分たちで片付けを行うことにした



どちらも仕事をしながら

休みの日だけの掃除では

追いつかない

重量物が多く

運搬がかなりの重労働



週明けに

明らかな疲労の様子と

身体中が痛いというので

事情を聞くと

⬆️の事情と

流石に一週間では片付かず

物を出すのをさらに一週間延ばしてもらった。

次の週末には全部出さなきゃいけない


途方に暮れる感じだったので


私と【力】のある息子で

手伝いに行ってきた


火災現場に入るのは

人生ではじめてだった


凄惨な現場



焼失してしまい

遺影も無い

自分たちの子供の頃のものも

命の幕をおろした親のものも

何も残っていない

という言葉が耳に残っていて


何か一つでも見つけられたら…

の思いで掘り進める


何もかもが重い


Aの兄の方は

全部ゴミでいいです

全部捨てます


そう言っていたけれど

なんだか気になっていて


黒色以外の【色】が見えたら

手を止めて確認しながら

また掘り進める


後半

お菓子の缶が綺麗な状態で見つかり

もしかしてと思って中を開けたら

ネックレスが数点入っていた

水没はしていたけれど…


A!

こっち来て!

呼びつけて


見ている前で

缶の中から取り出し

水のしたたるネックレス数点を

そのまま手渡しした


両手で受け取り

【わかる場所】にそっと置いた

その姿を見て

見つけられて良かったなと思った


見つかった位置的にも

大切に大切に

保管していた物だと思う


その後どうしたのかは

分からないけれど

大切に保管してたらいいなと思う