ロイヤルホテルの重たい歴史③ | バンコク隙間紀行

ロイヤルホテルの重たい歴史③

残念ながら、私は60年代のロイヤルホテルの宿泊料が明記されている本を持っていません。

で、手元の宿泊料の明記された一番古い本は70年代発行になってしまいますが


「東南アジアの旅(BLUE GUIDE WORLD EDITION)」・・実業の日本社 1975年

です。


記載された価格はランクC(10~14ドル)。ホテル紹介の記事順番は17番目。

「世界見物へ招待」の4番目での記事順番と比べ、大幅な格落ちの感があります。

ちなみにランクA(20ドル以上)のホテルは10軒。紹介記事順は①ドゥシタニ②インターコンチ③シェラトン④インドラと続いています。オリエンタルが6番目、エラワンも9番目の紹介に下がっています。


続いて82年版のロンプラではロイヤルの宿泊料はSIN506B/TWN570B。

ナナホテル(550/590B)、パークホテル(500/600B)と同価格帯になってしまいました。

23年前に、もう既に現在の地位まで落っこちてしまっていることがわかります。


そして88年の歩き方では、「元超一流」と記載されるに至っていました。


だらだらと書いてきましたが、結局ロイヤルホテルはベトナム戦争期のホテル建設ラッシュによって生まれたホテルたち・・インターコンチ、ドゥシタニ、インドラ等に一流の名前を奪われました。60年代以前から存在した超一流が大改装や新館の建築、あるいは建て直しによってなんとか名声を維持したのに対し、ロイヤルはおそらくいろんな理由でそれをしなかったのでしょうね。結果二流以下へと格は落ちたものの、幸か不幸か当時の雰囲気を変わらず残すことになりました。


しぶとくいつまでも残ってほしいホテルです。


http://www.asiarooms.com/thailand/bangkok/royal.html