こんにちわ、健です。


 先ほどネットでニュースを見ていたら、道東の白糠町で、大規模なエゾシカの捕獲作戦があり、なんと自衛隊までもが出動したとのことです。↓


 エゾシカ:自衛隊が出動し捕獲大作戦も 初日はゼロ

 (2/9付け毎日jpより)


(以下、引用)

 個体数の激増で農林業被害が深刻化しているエゾシカ対策として、北海道と陸上自衛隊は8日、道東の白糠町で、エゾシカの大規模な捕獲作戦を開始した。野生動物の駆除に自衛隊が協力するのは全国で初めてだが、初日は捕獲ゼロに終わった。

 道によると、道内のエゾシカによる農業被害は09年度で約50億円。このため、道は先月28日、陸自北部方面隊と協定を結んだ。この日は「白糠の夜明け作戦」と名づけられ、陸自第5旅団第27普通科連隊(釧路町)の隊員約40人とヘリ2機、車両19台が出動。ハンター35人と、道、白糠町の担当者45人も加わった。

 ヘリが上空からシカのいる位置を確認し、ハンターを配置。低空飛行のヘリがシカを山から沢に追い立て、迎え撃つ作戦だったが、シカは林の中に逃げ込んだり、斜面を横に逃げたりと、「予定外の動き」(地元猟友会)。正午までのヘリの飛行予定時間を15分延長したが、1頭も捕獲できなかった。

 作戦は10日まで。9日はハンターによる地上からのシカ追い込みと、ヘリの上空支援を併用する作戦に変更する。白糠町の棚野孝夫町長は「エゾシカ被害は『災害』のレベル。自衛隊による直接的な駆除も模索してほしい」と話していた。

(以上、引用終わり)


よろず北海道ブログ
野生のオスのエゾシカ 2010年9月30日に知床にて著者が撮影


 自衛隊のヘリが上空からシカを威嚇して追いたて、地上の自衛隊員とハンターが協力して捕獲する作戦だったようです。

 しかし、シカの方が一枚上手だったようで、相手の裏をかく動きで翻弄し、一頭も捕まることなく逃げたとのことです。


 今回は、自衛隊はただシカの追い込みに協力するだけで直接ハンティングをおこなってはいません。しかし、記事にもあるように「自衛隊にも直接手を下してほしい」というのが地元の要望です。


 記事にもありますが、エゾシカによる農業被害はなんと年間50億円。日本一の農業生産地である北海道にとって、この被害は見過ごすことはできません。個別の農家の経営は決して楽ではないだけに、シカの被害で離農が拡大する可能性も否定はできません。


 現状のエゾシカ対策としては、シカを捕獲して食肉に加工する会社がいくつか立ち上がったり、北海道庁の音頭で「シカの日」を設けたりしてシカ肉の普及と消費拡大を進めています。↓


 毎月第4火曜日は「シカの日」(社団法人エゾシカ協会のサイトより)



 私はシカ被害の対策については根本的かつ徹底的な行動に打って出る時期が来ていると感じています。


 昨年9月に道東の知床を訪れたときも、普通の国道でもいたるところでシカの集団に出くわして、個体数の急激な増加を体感しました。知床に限っていえば、シカの個体数の増加が飽和状態にまで達しているという印象でした。


 こういう現状では、他の市町村も危機感を抱くのは当然のことであり、たしかに白糠町長のいうように、「自衛隊による実力行使」も場合によっては必要ではないかと思います。ただし現状では自衛隊法かなにかの規制で難しいのかもしれませんが。


 今回のようなニュース記事などをきっかけとして、エゾシカの農業被害について皆さんがもっと関心を持っていただき、「シカの日」も併せてシカ肉の消費拡大が図られることで、少しでもシカの個体数を減らすことが大事だと思います。