奥歯を根元から引っこ抜かれたその夜、痛みがまた始まったので、鎮痛剤を飲もうと思ったら、いれたばかりのお茶がまだ熱かったので、少し冷めるまで待とうと、痛み止めをテーブルに置いたまま、すっかり忘れてしまったのです。
そのまま、こまごまとした用事を足していたら、しばらくして、痛みを感じないので、「あ、痛み止めが効いてきたな」、なんて思いました。
そして、やれやれ、と椅子に座り、湯のみ茶碗に手をのばすと、、、、あれ?! 飲んだと思っていた鎮痛剤がまだそこに置いてあるではありませんか!
はは~ん、と思いました。痛みなんて、忘れてしまえば感じなくなり、私の脳は勝手に「痛み止めを飲んだから」なんて事実まで作り上げていたのです。それで私は平和な気持ちになっていた。
人って、こうやって無意識のうちに、いろいろな、根拠さえ見当たらない事実を頭の中で作り上げては、恐怖を感じたり、怒ったり、不安に陥ってしまったりするんですよね。
「思い込みの激しさ」は、人を恐怖や不安で縛り付け、動けなくしてしまう。その反対に、私の例のように、勘違いが痛みを取り除いてくれた、なんてこともある。
きっと全ては、実際に起こっている事柄ではなく、その事柄に対して自分がどう感じ、どんな思い込みを作り上げるかで左右されてしまうんですよね。確信しました
