映像と感覚のギャップ | 間違いだらけのテニス指導 <初級(初心者)・中級から上級テニスを目指すために>

映像と感覚のギャップ

ビデオ、雑誌の写真、図。
これらには本当に注意が必要だと改めて思います。
自分でも描いていながらそう思うのです。


静止した画像はその瞬間瞬間の事実だとは思いますが、その事実はそこまでのいくつかの事実の積み重なりでできあがる事実です。

つまり、その瞬間の事実だけとらえてそこのところだけを考えていては、到底他者がつくったその事実を再現することはできない、ということです。

このことはとても当たり前すぎることなのだと思います。しかし、現状ではさほど注意を向けられていないのだと思います。

そして「感覚」です。

練習でもっとも重視されるべきは「感覚」だと思うわけです。しかし「感覚」は個人のものであり、他者がそれを感じる事はできず、想像することも簡単ではありません。それでも「感覚」を重視し、ここに取り組むことがテニスの上達に重要であると思うわけです。

この「感覚」を重視した指導を私は知りませんが、恐らく今後研究され普及していくのではないかと勝手に思うわけです。


例えば例をあげますと。ボレーでラケットをボールにエッジから水平にぶつけていく感覚
でいくとうまく行き始めます。初中級者の場合、面そのものをボールにまっすぐ当てようと感覚的に思うと思いますが、この感覚でボールにいくとうまく打てないのです。また、サービスやストロークの回転系ですが。スピンをかけようと面でボールを擦る感覚は大きな弊害を生みます。面の上でボールを転がせたり、面とストリングスの摩擦でスピン回転を得る技術もありましょうが、これはコントロールが非常に難しいのです。大切なのはボールを面に食い込ませ、その食い込みでしっかり回転をボールに与えることなのです。つまり、感覚的には「擦る」のではなく「潰す」なのです。こうはいっても感覚は個々に違いますから、こうして言葉だけで言っていても実際は違うかもしれませんね。「潰す」という感覚がAさんとBさんとでは違うわけです。

と、まあ、未来には人間の感覚を視覚的などで他者が理解できるようになるのかもしれません。テニスのコーチにロボットが登場するわけです。