固定観念をぶっつぶせ! | NICCO@マラウィ~国際協力日記/アフリカ編 -世界をフィールドに~

固定観念をぶっつぶせ!

前のブログから長い月日が経ってしまいました。綾田です。
綾田のブログ、第2話目は、「固定観念をぶっつぶせ!」です。

なぜこんなテーマなのか?
私はマラウイという国に足を踏み入れるまで、マラウイはすごく貧しく、飢餓の人も多く、路上で人々は暮らし、死ぬ寸前の人が多くいるところだと思っていました。それは、食物がとれなくて食べ物に困っていたり、栄養不足で栄養失調になったり、マラリアにかかり死亡したりするこどもが多いなどという情報を聞いていたからです。それに、日本で観るテレビや雑誌など様々なところからの情報を見聞きして、「アフリカ=貧しい」という固定観念を持っていました。また、数値からみても、マラウイの国民総所得は世界143位で、国民の40%が1日1ドル以下(約83円)の生活であり最貧国に当たります。しかし、実際にマラウイに行ってみると首都では道路が整備され、車も走り、みんな比較的きれいな服を着ていてとても【最貧国】とは思えませんでした。

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左:首都のリロングウェの街の様子 右:リロングウェから事業地であるンコタコタへの道

「マラウイの人たちのために何か自分ができることをしたい!」と意気込んでマラウイに行ったけど、到着してすぐに、「私にできることは何もないんじゃないか」と思いました。みんな明るくて、楽しそうにしていて、笑顔いっぱいでいきいきとしている。そんな彼らの生活を変える必要なんてないんじゃないのか。そんな気持ちになりました。


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左:サッカーをする子どもたち 右:マンゴーをかじる子ども

日本の感覚からして、1日1ドル以下の暮らし=今にも死にそうな人がたくさんいるというイメージを持ってしまうけど、実際はそうじゃない。多くの人は自給自足をしていて、本当に飢餓で死ぬ寸前だという人はほとんど見られません。ただ仕事がなくて日々のもうけがないために、数字にあらわしたときに「1日1ドル以下」となるだけ。だから本当のマラウイは、死にそうな人が多くいる国でも貧しい国でも、「かわいそうな国」でもないんです。1日1ドル以下だったって、みんな元気いっぱいに遊び、しょっちゅう何かしら食べ、想像していたのとはかなり違いました。とはいっても、マラリアが流行っていることも、マラリア蚊から防ぐための蚊帳を買えない人がいることも、私たちのように天候に左右されずにいつでも十分な食事をとることができない人たちが多くいます。何もかもが溢れる日本から見るとやっぱり貧しいのです。だけどそれは、マラウイの人たちにとっては貧しさではない。流しっぱなしにできる水道がなくても生活の知恵を使い、彼女たちは綺麗にお皿を洗います。家だって自分たちで建てられるし、自転車だって直せます。便利さに頼らず彼らは彼らなりにあった方法で自活しています。何よりも毎日を心から生きています。日本みたいに暗い顔の人なんてほとんど見られません。

現地に来て、こうやって自分の目でみて確かめて感じることはすごく大事なことだ、と思いました。支援活動をする上でも、普段の生活でもそうですが、自分の目でみて、相手のことを知ることはすごく大事なこと。このことをまず、マラウイにきて一番に学びました。