「ンコタコタ事務所奮闘記」-母子保健事業編(3)- | NICCO@マラウィ~国際協力日記/アフリカ編 -世界をフィールドに~

「ンコタコタ事務所奮闘記」-母子保健事業編(3)-

NICCOンコタコタ事務所に勤務する助産師の疋田です。

「ンコタコタ事務所奮闘記」も今回で3話目。やっと(?)自分の中で定着してきたような感じがします。(笑)奮闘したくなくてもせざるを得ないここマラウィでのプロジェクト。それでは、今日も聞いてくださいな、私の苦労話。

「伝統的産婆の新しい役割」ができたことに伴い、TBA(伝統的産婆のこと。要はお産婆さんです。)による分娩介助は禁止されましたが、今度はTBAの持っている知識や経験を活かすため、また、妊婦さんへの教育を徹底することで妊娠中の異常を減らすため、母親学級を開催することにしました。
とは言っても、TBAの現在持っている知識では、政府のお役人さんや助産師等の医療関係者を納得させるだけのクラスを開催することは到底できないため、まずは徹底的に(?)TBAを教育することにしました。また、母親学級を監督してもらうため、ヘルスセンターに勤務するHSA(保健調査員)も一緒に教育することにしました。

妊娠初期・中期・後期に分けて妊婦管理講習会を開催することにしましたが、それぞれの時期の妊婦の身体的、精神的特徴が理解しやすいように、また、わかりやすく、そして楽しく学べるような講習会にしたいと思いました。

講習会の最初と最後に同じ問題を出し、講習会でどれだけきちんと学べたかをテストしようと思ったのですが、TBAのほとんどは文字の読み書きがでません。
「テストに代わる知識を確認する何かいい方法はないだろうか?」と考えた結果、○×クイズなら読み書きができないTBAでも答えられるし、それに、なによりも楽しいのではないかと思い、○×クイズを実施することにしました。

早速、○×クイズ用の札を参加者14人分作ることにしたのですが、そうは言ってもここはマラウィ。買いたくても物が売ってない!日本だったら、画用紙やセロハンテープ、のりといった文房具類がどこでも簡単に手に入りますが、私が住んでいるンコタコタは首都から遠く離れた田舎町なので、物を手に入れようと思ってもそう簡単にはいきません。

結局、「画用紙は100枚単位でしか売れない。」と言われたので、仕方なく1袋(100枚入り)を購入し、セロハンテープの代わりにマスキングテープを使用し、札の持ち手は自転車のスポーク(タイヤのフレームの中にたくさん入っている細い棒です。)を使用することにしました。

どんなものでも、近くにあるものを代用するのは、マラウィアンの得意中の得意分野。
私もなんだかんだでマラウィアンになりつつあるような気がします・・・。

講習会終了後に○×クイズを実施しているところ
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つづく