なぜ、アメリカ合衆国はラテンアメリカを成長させようとしないのか?
1994年にニカラグアに行って以来、ずっと、考えてきたことがあります。
それは、「なぜ、アメリカ合衆国はラテンアメリカを健全な経済発展をする社会に成長させようとしないのか?」と言う点です。
ラテンアメリカは第二次大戦後、ほとんど成長していません。
正確に言うと、積み木崩しのように成長と崩壊を繰り返しているのです。
経済的政治的安定期にはいると、住民意識が高まり、社会の矛盾をただしていこうとする動きが起こります。
本来ならば、政府は、これに適切に答えなければなりません。
ラテンアメリカにも、この国民の声に答えようとする政権はあります。
現在のベネズエラの政権、ブラジルの政権などはそれに該当します。
うまく国民の声に答えているかは、疑問な点が多々ありますが、国民の声を無視したり、弾圧すると少ないと言えます。
しかし、社会的な富を税金として徴収し、社会の高度化に振り向け、社会に問題意識が芽生えてくると、自分達の労働の成果が、ごく少数の人間やアメリカ合衆国の企業に収奪されていることを理解するようになります。
この動きを、一部特権階級の人々と、資本を投下し、大きな利益を得ているアメリカ企業は、許すことができない。
だからこそ、そのような動きを見せる国に対して、アメリカ合衆国は外交的、経済的、軍事的圧力を加えて、社会の高度化を妨害します。
これには、クーデターや武力介入、テロ、要人暗殺などが含まれます。
しかし、この妨害を続ければ、ラテンアメリカはいつまでたっても発展途上国のままです。
つまり、市場として、より付加価値の高い商品を買ってくれる良質の市場にはならないのです!
ラテンアメリカには4億以上の人口があります。
この社会が高度化し、経済力を持てば、アメリカ合衆国は中国市場なんかに、頼らなくてもすむのです。
これは、アメリカ合衆国の経済にとって、非常にメリットがあることなのです。
私には、なぜ、アメリカ合衆国がラテンアメリカの健全な経済発展を阻害するのか、本当に疑問でした。
で、近頃、突然気付きました。
アメリカ合衆国は、良質な市場の形成より、軍事的圧力の抑制を優先しようとしているのではないか、とうことです。
経済が高度化すれば、軍事力が増大していきます。
これは、中国、ロシア、インドを見れば、一目瞭然です。
ロシアの軍隊は、一時期破綻状態でしたが、このところの資源ビジネスにより、国家経済は急速に好転しています。
プーチン大統領は、予算が乏しかったため行ってこなかった、24時間の警戒飛行の実施や、100億ドルの予算を使っての上海協力機構による対テロ軍事演習を実施しました。
アメリカ合衆国は、大きな軍事力をもつ国家群(反米、親米を問わない)を陸続きの中南米地域に絶対持ちたくはないのです。
アメリカ合衆国という国は、その地政学的な特徴から、ラテンアメリカ以外とは、直接的な軍事的圧力を感じることなく、国家を運営できます。
したがって、非常に大ざっぱな、デリカシーにかける外交姿勢をとってきました。
特に、大きな軍事力を持たない地域の国家に対する外交姿勢は、「ヤクザか、おまえら!」と言いたくなるほどでした。
今、中国に対するアメリカ合衆国の外交姿勢は、非常に慎重なものです。
無神経な対応により、余計な緊張を生まないよう細心の配慮をしています。
日本に対するより、はるかに神経使ってます。
このような、神経を使う状況を、至近距離であるラテンアメリカに絶対作りたくない。
安穏な安全保障状況を壊されたくない。
だから、ラテンアメリカの経済発展は許されない。
これが、アメリカ合衆国のラテンアメリカに対する基本的認識なんだ、と思えるようになりました。
と、言うことはデスよ、ラテンアメリカは未来永劫、アメリカ合衆国に、経済発展、社会の高度化を阻害されると言うことですね。
う~~ん。
ラテンアメリカ人よ。
アメリカ合衆国の介入を阻み、経済的社会的発展を実現するためには、共通の目標を認識し、価値観の統一を図り、団結して行動するのだっ。
でも、それをできる人物は、だれだろう・・・・・
チャベスじゃなあ^^;
チェ・ゲバラが生きていたらなあ・・・・・・
最後には、ヒーロー待望論になってしもうた^^;
ということで、アカルイミライはどっちだっ