3月19日月曜日 18:00
新橋演舞場
開演直前、花道からたっつけ袴をはいた三谷幸喜登場。そういう演出かと思ったらさにあらず。
昼の部公演終了後、 松岡茉優が体調不良で倒れ、お客さんに帰って貰うことも考えたが代役を立てて開催することに決定。代役は自分。せりふを覚えていないので台本を持ったままでやります、とのこと。
客席、大いに沸く。
幕が開くと、先ほどの恰好のままで屋台に立っている。この後、最後までほとんど出ずっぱりの松岡の役を、台本を見ながら棒読みでこなす。
終りの方、西郷を色香で騙す場面の時だけ、顎ひも付きカチューシャ型の花簪をつけて登場。当然、これひとつで全部もっていく姿。
縁の下に池があるという妙な家の作りも、この芝居ならそれもありかな。この一杯道具に出たり入ったり、かなりの体力消耗芝居。
西郷と勝海舟の無血開城会談の前に、勝の私邸で二人は会って密談の地ならしが出来ていたという話なのだが、獅童の勝のきまぐれにより、西郷に会うと言ったり会わないと言ったりで、それを周りの連中がとりつくろうために奔走。
ニセの勝にさせられた植木屋が松岡昌宏。三谷演じる勝の娘が父親に「最初からお父様に頼めばこんなことに」と言うところでは、脚立の上から大声で「お前が書いたんだろ!」と今日限りの突っ込みを入れて熱くなってた。
ドタバタ喜劇だったから何とかなった。終演後、松岡茉優のバージョンも見たいけど、これより面白くなるとは思えないわね~と話している人がいたが同感。
カーテンコールが三回あって、三回目に獅童が「こんな時こそ力を合わせて…」と涙で声を詰まらせて挨拶。続いて、三谷が共演者に「フォロー本当にありがとう。久しぶりに舞台を見に来て、こんなことになるとは」と笑いを取り、さらに獅童に「アドリブ多すぎ!」と突っ込み、獅童が謝るという一場面も。
楽屋もドタバタでテンションあがった出演者たちのおかげで、めずらしい舞台を楽しめました。
夕食はかべすでざる蕎麦¥720。