3月23日木曜日 18:30
シアターコクーン
ストリンドベリの脚本。イプセンと並んで近代演劇の先駆者と称されているそうな(パンフレットより)。大正時代の人だね。
私は初めて見る。
従弟クルトの紹介がきっかけとなって結婚したエドガーとアリス夫婦の25年後。
仲は冷え切って顔を合わせば罵り合うような状態。
恋愛結婚の無残な結末をみせる。
と書くと陰惨なようだが、結局は別れられないしがらみにとらわれた一組の夫婦。
おもいきり喜劇にしてしまえばよかったと思うのに中途半端で、夫婦喧嘩は犬も食わないとわかっていながらダラダラみせられた感がある。
特に前半、エドガー役の池田成志のせりふがへたで閉口した。妙に年寄臭いものいいやら仕草やらをするのも見ていて辛かった。
それでも後半、アリスとの盛大な夫婦喧嘩の場面は爽快。アリスが別れるの別れないのの話しの中で「他にすることもないし」とつぶやいて結婚継続の道をとるのがおもしろい。
結婚して、子育て終えて、今更結婚前の職業・女優に戻れるわけもなく、選択肢はこれしかないという閉塞感は今にも通じるのでは。
この夫婦関係を「死の舞踏」と名付ける程、深刻な感じはなかった。
写真は舞台平面図。交互上演の「令嬢ジュリー」も含む。