6月24日水曜日 13:00
浅草公会堂

たっぷり猿之助の踊りが見れてよかった。
巡業の千穐楽だそうで、¥1.000のパンフ売り切れ。

〈解説〉
挙手のアンケートしたところ、初めて歌舞伎を見る人も、浅草に初めて来た人もほとんどいない客席。たぶん9割猿之助ファン。
大太鼓で、風音、波音、雪音をだしたり、殺陣の山形、霞などの実演も。
コンパクトにテキパキとまとめた解説だった。


〈独楽 こま〉
猿之助のからだを以てしたら、この踊りなど軽々としてみせるだろうと思っていた以上に軽やか。

片ひざ立ちでまわるという場面があり、片膝立ちというのにも驚くが、膝から頭のてっぺんまでまっすぐきれいに回る。

梅の絵柄の扇つかいが、扇も躍っているように見えた。

照明が暗くなって下手に引っ込み、ぱっと明るくなると刀の刃に乗っていうという趣向。もちろん刃の上でも片足だけできれいにまわって、感嘆しているうちに幕となる。

〈双面水照月 ふたおもてみずにてるつき〉
姫と法界坊、見事な替わり様。胸の形、肩から腕にかけての線、自在に操ってみせる。

おくみに凶悪な顔を見せ、松若にしなだれかかる瞬時の替わり方など、化粧、衣装必要ないだろうという位、違いが鮮やか。

笑三郎(えみさぶろう)の船頭、幕開きの棹を操る姿がすっきりきれい。彼は彼で、猿之助には無い持ち味で良い動きをする。
観音を差し出すところも、きっぱり決まっていた。

二題とも浅草所縁の常磐津舞踊。もっと見ていたかったけれど、カーテンコールは無く、すっきりとお仕舞。

お昼は劇場に入る前に、並木藪で天ぷら蕎麦。