まりも | ふと、思うこと

ふと、思うこと

猫と美味しい食事で日々乗り切ってるアラカンおばさんの日常ブログです

小学校時代に、クラスの誰かが北海道へ旅行に行き
小さな「マリモ」が入った小瓶のキーホルダーを
持ってきて見せてくれたことがあった。

丸い緑のふわふわした藻は、見ていて可愛らしく
中のマリモに触れたい衝動に駆られる。

みんなで騒いで見ていると、別の誰かが自分の家の
水槽にもっと大きいマリモがあると自慢し始め
みんなで見に行くことになった。

辿り着いた家の玄関脇に金魚を同じ長細い水槽があり
その中の小石の上に、それはそれはキーホルダーよりも
はるかに大きなマリモがいくつか転がっていた。

「おおー!」

みんなで感嘆の声をあげ感動し、食い入るように
水槽に顔をくっつけ眺めた。

「触ってもいい?」

誰かの声に持ち主は「だめ!」と素早く答える。
「何で~?」引き下がらない子に持ち主は
「人間が触るとマリモは死んじゃうんだから。」

なんと!そんなに繊細な弱い生き物なのかと
当時は素直に信じてしまった。

みんなで優しく眺め、ひとしきり満足して帰宅した。

それから歳月は経ち、ある日テレビで見ていると
本物のマリモは天然記念物で貴重品。
出回っているお土産のマリモの品々は、地元のおばさんが
手で藻をコロコロ丸めて製造している偽物。

しかもそんな手で丸めれるほどの藻なのだから
当時に聞いた触ると死んじゃうはウソだったのだ。

何だか色んな感情が巡りに巡って、いつかマリモを
育ててみたい熱は冷めてしまったのだった。

今となっては、大人な了見になっているので、改めて
人工おばさん丸めマリモでも可愛いものは可愛いので
育ててみたい気持ちになっている。

$ふと、あの頃の・・・