空想タイム | 置き場

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空が晴れ渡り小鳥は空の海を泳ぐ。
まだ幼い私は小鳥に尋ねる。
「僕と体を交換しないか?」
すると小鳥は私を見てあざ笑うように言った。
「君のようないじめっ子になりたくないよ」

小鳥は地面に落ちた。
私を怒らせたから。
赤い海一面に広がって動かなくなっていた。
「僕を怒らせたから皆しんじゃうね」
笑いながら泣いた。
親も友達も皆私の周りからいなくなってしまった。
孤独で仕方がなかった。
でも生きるために殺めるしかないんだ。

馬鹿にされたらこの手を使えばいい。
笑われたらナイフを使えばいい。
そうすれば私がこの世の支配者になるんだってずっと思ってた。

「誰もいないの?」
闇の中で叫んでも声ひとつ聞こえない。
『君にころされたから誰もいやしないよ』
私の中から声が聞こえる。
誰?怖い。
「止めていじめないで」
『君は本当に好都合じゃないとだめなんだね』
「分からない。誰でもいい皆と同じ場所に行きたいよ」

私は空気になった。
誰もいない場所でただ一人。ペタしてね