釣り人とはかくも愚かなものである。


雨が降ろうが風が吹こうが暇さえあれば竿を持ちエリアへ向かう。


今日は朝から冷たい秋雨が降り注ぎ、アンニュイな眠気をホットコーヒーで飲み下す午前の一時。


ふと、棚の上にある封筒が目につき、なにと無しに手に取ってみるといつぞや釣具店の福引きにて確保した商品券ではないか。


見ると期限は今月末、これは新しい道具を買ってエリアに行けとの神の声。


善は急げだ車を走らせ意気揚々と店に向かう。


買うものは既に決まっていた。リールだ。


今まで中古で購入したよく分からない廉価メーカーの物を使っていたが、前々から目を付けていたモデルがあった。


 

 

このLT2000S、それなりにお手頃なエントリーモデルでありながら、ダイワの最高峰リールにも搭載されているドラグ機能を持つ。


そしてエントリーモデルとは思えない滑らかなハンドル操作、キャスト性能。そして好みのメカっぽい見た目…


入店5秒即購入。売り切れていなくて良かった。


 マスターリミテッド3ldを装着し、早速エリアへ向かった。

 


寒い、風が強い、雨で足場も悪い、と空いていることを期待していたのだが、そこは考えることは皆同じ。


超満員のエリアはとにかくスレ切っていた。


ハイバーストは投げる気すら起きないほどの低活性。


アストラル16シリーズで探るも微かにボトムでアタリ臭い感触がわずかに数度。


ならばとシンキングクランク、クーガS シンキングでボトムをずる引き、デジ巻き、ジャーク気味に誘うも反応無し。  これはいかん。


ヒントを得るため周囲を見渡しても、誰も連発していない。


僅かに単発で釣れているのはスティックルアーやセニョールトルネード系。参考にならない。


もう一度スプーンで探り直すも、やはり微かにボトムで当たる。


こうなってしまっては仕方ない。こちらも最終兵器の投入だ。


私はヴァルケイン教の信者であるためスティック系やトルネード系は使わない、使えない。


今日の御神体はこれだ。ハイドラムS シンキングモデル 

 

 

 

目一杯ボトムに沈め、四秒に一巻のスローリトリーブで誘う。食え…食え…


食った!


このハイドラムシリーズ、誘う性能はピカイチだがフッキング性能がやや劣る為、今までバイトしてもリールのドラグ機能や竿がポンコツだった為、キャッチしきれなかった。


しかし、強烈なバイト感からフッキングに持ち込むとドラグが回りつつも完璧なテンションを維持。


ゼロヴァージ 60GL 4Gも操作感良く魚に追従してくれる。腕の未熟を大いに隠してくれる最高のセッティングに仕上がったと内心ガッツポーズ。


しっかりキャッチした所で寒さが限界に達し、本日は納竿。


タフな休日のエリアトラウト。


周囲のアングラー達に気を遣いつつ、強風の中トラブル無くキャッチ出来た良い釣行だった。